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私はアデラ・スラー。ある農園の娘だ。この世界には魔術が存在する。そんな世界に、私がいる。実は私も、魔術を使えるのだ。ふふっと、笑いが込み上げてくる。もうすぐ15歳。15歳になると、魔術を使えるものは学校に通わなきゃ行けないことになってる。そんなのやだなぁ…。のんびり家で過ごしたいのに…。
「アーデラっ!勉強はどうっ!?」
「ミデリア!来てくれてありがとう!順調に進めているわ!」
彼女はミデリア・エリザベス。私の幼なじみで、有名な貴族の娘。桁違いな世界にいるミデリアと私だけど、やっぱり友情は壊せない!
「良かった〜!ねえ、アデラ。どの学校に入学するつもりなの?」
え、ええ〜っと…。私は少し顔を赤らめながら、ミデリアの透き通るような瞳を見る。
「実はね、私立アンダー魔法学園に、入学したいな、なんてっ!」
そう言った途端、何だか自分がみっともなく思えてきて、思わず顔を手で覆う。うう、漫画とかだったらプシューっていう効果音ついてるよぉ…。するとミデリアは顔を曇らせた。
「え、大丈夫なの?だってあそこ、超難関だし、しかも…。貴族ばっかりだから、アデラ…は、その…。」
「もちろん知っているわ。農園の娘なんか、絶対似合わない。でも…。ミデリアは、あそこに行くのでしょう?」
真面目な顔で言うと、ミデリアは目をうるうるさせながらこくりと頷いた。
「だったら、私もそこへ行きたいの…。ミデリアとは、ずっと一緒がいいのっ!」
「…ほんとにもう、いい子過ぎるんだから!…で、肝心の勉強はどうなの?」
「順調〜!ミデリアは?」
ミデリアはふっふーんと言いながら髪をはらった。
「よゆーよっ!これなら絶対合格出来るって、家庭教師様も言ってたくらいなのよ?」
自信満々に語る彼女は、キラキラしてて、輝いていて、とっても大好きだった。
「お嬢さまぁー?そろそろ帰りましょう!」
「あ、はーいっ!じゃね、アデラ!」
「あ、うんっ。ばいばい!」
私とミデリアは手をおおきく振りながら、笑顔で別れた。ふふっ、頑張らなくちゃな…。気合いに入れるために頬を叩き、私はもう少し勉強することにした。