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「失礼します」
呼び出された部屋に入る。関さんは先にいて座っていた。向き合うように僕も椅子に腰かける。部屋中に重たい空気が流れる。
「あの、話って」
「マサさんとのこと。今まではそんなに影響出てないから黙認してたけど、最近ちょっとねえ?」
やっぱり。迷惑かけちゃってるんだな。何も言い返せずに足元をじっと見つめる。
「まずお二人さん付き合ってるの?」
「いえ」
「じゃあ、なんでそんなことするの。」
「…誘われるから。」
「ふーん。
…だったら俺ともしようよ?」
ばっと顔を上げる。なんで急にそうなるの?意味がわからない。でも関さんの目は本気だ。
「いいじゃん。俺男とするの興味あるし。誘われれば祐希するんでしょ?」
良くない。全然良くない。ホントになんで?そんな素振り一回も見せなかったじゃん。
「俺のお誘いも受けてよ。マサさんと同じマサヒロなんだし?」
いつの間にか俺の後ろに回っていて肩を抱かれる。恐る恐る顔を向けるとそこには完全にオスの表情をした関さんがいた。
「ねえ、しよ?」
関さんの顔がどんどん迫ってくる。諦めてぎゅっと目を瞑る…。けれどその感触が来ることはなかった。
「嘘だよ。」
体に触れていた手が離れた。
「嫌がってるヤツ無理やり抱くような趣味ないから。」
そう残して関さんは応接室から出ていった。