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作・sao
イラスト・picrew
「人生初!彼女できたああああっ!」
「「「えええええええええ」」」
俺、中上陸兎!今、彼女ができたお祝いで飲み会中。
「マジかよ!」
「俺できてないよ(泣)」
「ふっふっふ。聞いて驚け、見て驚け!」
「ドユコト?」
「でも、流石に相手からの告白だろ?ブサイクに決まって・・・」
「これを見て、言えるのか!?」
俺はスマホの中にある、彼女の写真を見せつけた。
「ゑ?」
「これ、完璧美少女じゃん。」
「どうやったら、お前に告白されるんだよ!?」
そう!つい最近できた彼女は金髪美少女!英語はペラペラ。なんと、ハーフらしい。
「それから、同棲することにもなったんだ☆」
「そこまで!?」
「じゃあ、お前・・・ヤるのか?」
「ヤるわけないじゃんw大切な彼女だぞ?そんな性行為するはずねえだろ。」
「お前ってやつは・・・そんな年頃でも・・・」
「ガキにみんな💢」
そこから、夜遅くまでお酒を飲んだ。
「陸兎さん!大丈夫ですか?」
「ん・・・。あ、ナナミさん・・・。」
「お酒の飲み過ぎですよ!いくらストレスが溜まっていても、飲み過ぎは病気につながりますから!」
今俺に話しかけている人こそ、彼女のナナミさんだ。
「すみません!さあ、帰りますよ。」
ナナミさんは居酒屋の前に止まっていたタクシーに乗り込んだ。
「四葉団地にある星川マンションまで送ってくれませんか?」
「家につきましたよ!陸兎さん!・・・起きてください!」
「うわあああっ!(ナナミの声にビビる)」
「ぎゃああああっ!(陸兎の顔でビビる)」
「す、すみません!俺一人で大丈夫ですよ!」
「では、私は鍵を開けますね。」
エレベーターに乗って6階に着くまで待つ。
ピンポーン
「6階についたみたいです。ドアが閉まってしまいますから、早く出なければ・・・」
「いたあああいっ!」
「言ったそばから・・・!!」
俺はエレベーターのドアに綺麗に挟まったのだ・・・
「なんか、疲れました・・・。」
「6階に行くだけでもこんな疲れるんだねえ・・・。」
でもあとは、鍵を開けるだk
「・・・鍵がありません。」
「ゑ?」
「どうしましょう。」
「いや、いやいや!なぜ鍵がなくなる!?」
「落としたのかもしれません・・・。」
「ワンチャン開いてるかもよ?」
「そんなわけないじゃないですか・・・。」
ナナミさんは渋々とドアノブを握った。
「・・・!?」
開いたのだ。
「わ、私はちゃんと鍵を閉めたはず・・・!!」
「どうしてだろう?」
その時ナナミさんはスゥッとさっきの表情と全く違う。なんか・・・怖い。
「陸兎さんは、ちょっとここで待っていてください。すぐ終わりますから。」
そう言ってナナミさんは家に入っていった。
3分後・・・
「・・・陸兎さん。やっぱりこの家に泥棒がいたみたいです。」
ナナミさんは、俺に背を向けながら言った。どうやら、ナナミさんが落とした鍵を拾ってここを開けたらしい。
「それから、この人・・・私のストーカー・・・!?」
ナナミさんはちょっと驚いた感じになる。
「でも大丈夫ですよ。ほら・・・」
そこには「ううう・・・」と唸れた男が座っていた。
「ちゃんと、こんなふうにしときましたから。」
ナナミさんの表情はさっきよりも笑顔だった。
俺は知っていたのだ。
彼女が、サイコパスなのを。
「でも・・・それだけでサイコパスって言わないだろ!!」(陸兎A)
「いやいや、そんな人を殺そうとしてるとこサイコパスだろ!!」(陸兎B)
俺の頭の中では、この会話がずっと続いていた。