一覧ページ

オーバートップ

第25話 - 第27話過去の影と新たな一歩

2025年08月19日

#公道レース

#カーレース

#首都高

狩野進也

シンジとは何者か？マコトとの繋がりについて

シンジの正体

シンジ（フルネーム：高木シンジ）は、C1に最近現れた新進気鋭の走り屋で、BMW M3（E46）を駆る20代後半の男です。彼は元々、関東近郊の峠で名を馳せた走り屋で、特に群馬の妙義山や赤城山で「妙義の黒豹」と呼ばれていました。シンジは走り屋としてのキャリアを積む中で、車のカスタム技術にも長けており、M3を自らチューニングして高いパフォーマンスを引き出しています。彼の走りは直線での加速力と、峠で培ったコーナリング技術が特徴で、C1でも一目置かれる存在になりつつあります。

シンジのバックグラウンドには、少し暗い過去があります。彼はかつて走り屋仲間と共に峠でバトルを楽しんでいましたが、ある夜、仲間の一人が事故で命を落とす事件が起きました。その事故の原因は、シンジが挑発的な走りで相手を煽った結果、仲間が無理な追い越しを試みてガードレールを突き破ったことでした。この事件がトラウマとなり、シンジは一時期走り屋の世界から離れていました。しかし、C1の噂を聞きつけ、「もう一度自分を試したい」と復帰。トオルとのバトル（第24話）やマコトとの対決（第26話）を通じて、過去の自分と向き合いながら走り屋としての誇りを取り戻そうとしています。

シンジとマコトの繋がり

シンジと篠原マコトの繋がりは、直接的な血縁や過去の深い関係ではなく、走り屋としての因縁と共通の知人を通じて生まれています。具体的には以下の通りです：

**共通の知人：松本タケシ（初代帝王）**

シンジは若い頃、松本タケシに憧れて走り屋の世界に入りました。松本がC1で帝王として君臨していた時代、シンジはまだ中学生でしたが、峠で松本の走りを見たことがきっかけで車に魅了されました。松本がC1から姿を消した後も、シンジは彼の伝説を追い続け、いつかC1で走ることを夢見てきました。一方、マコトも松本と過去に関わりがあり、松本を通じてシンジとマコトは間接的に繋がっています。

**走り屋としてのライバル意識**

シンジはC1に現れた際、マコトの「帝王」としての名声を聞きつけ、彼に挑戦することを目標にしていました。マコトはシンジを「新顔」と見なしつつも、その実力を認め、トオルとの戦いの前にシンジとバトルを行いました（第26話）。このバトルでシンジは敗れましたが、マコトは「邪魔するならお前も潰す」と冷たく言い放ち、シンジに対して一線を引いています。シンジにとってマコトは「超えるべき壁」であり、マコトにとっては「C1を盛り上げる駒の一つ」に過ぎません。

シンジの目的とマコトとの関係の今後

シンジの目的は、C1で自分の過去と向き合い、走り屋としての誇りを取り戻すことです。彼はマコトを倒すことで「妙義の黒豹」としての名誉を回復しようとしていますが、マコトにとってはシンジはまだ「本当の脅威」ではありません。マコトはトオルとの対決に集中しており、シンジはその過程でトオルを試す役割を担っています。しかし、シンジが今後さらに実力を上げ、マコトとの再戦に挑む可能性は十分にあります。また、松本タケシが再び登場することで、シンジとマコトの関係がさらに深まるかもしれません。

第27話「過去の影と新たな一歩」

オープニング：シンジの回想

夜のC1、シンジはBMW M3をパーキングエリアに停め、遠くのトンネルを眺める。回想シーンへ。妙義山の峠、10年前。シンジが仲間とバトルを楽しむ中、挑発的な走りで仲間を煽り、結果的に事故を引き起こしてしまう。仲間の車がガードレールを突き破り、崖下に落ちる瞬間がスローモーションで描かれる。シンジが「俺のせいだ…」と呟き、走り屋の世界から離れる決意をする。場面が現在に戻り、シンジが「C1で過去を清算する。マコト…お前を倒せば、俺は前に進める」と呟く。

トオルの塗装探し

関東、トオルは高橋の店でエアロパーツが見つからなかった後、塗装について調べ始める。ネットで「ケンジの緑」に近い色を探すが、なかなか見つからない。ユウジが「ケンジさんの緑って、特別な調合だったらしいぜ。後藤さんに聞くしかねえな」と提案。トオルは自転車屋へ向かい、後藤に相談。「ケンジさんの緑って、どうやって作ったんですか？」と聞くと、後藤が「懐かしいな。あれは俺が調合した色だ。深緑にパールが入った特別な塗料で…でも、今はもう手に入らねえ」と渋い顔。トオルが「なんとか再現できませんか？」と頼むと、後藤は「昔の知り合いに聞いてみるか。時間かかるぞ」と答える。

佐藤との会話

トオルがガソリンスタンドでバイト中、佐藤が「塗装の金、貯まったか？」と聞く。トオルが「時給アップのおかげでなんとか…でも、まだ足りないです」と答えると、佐藤が「なら、もっとシフト増やすか？お前がマコトに勝つなら、俺も本気で応援するよ」と笑う。トオルは「ありがとうございます！絶対ケンジさんの緑にします」と感謝。佐藤が「ケンジの車が復活する日、楽しみにしてるぞ」と呟く。

VTEC兄弟の走り込みとカイトへの思い

大阪環状線、夜。タクミとユウトはシビックFK8「白虎」で走り込む。タクミが「カイトの事故、頭から離れへんな。俺らも気を付けなあかん」と言うと、ユウトが「うん。カイトが復活するまでは勝負はお預けやけど、俺らも強くなっとかな」と頷く。二人は環状線のコーナーを攻め、FK8の挙動を確認。タクミが「白虎、だいぶ馴染んできたな。C1に戻る日、近づいてるで」と笑う。ユウトが「カイト、早く戻ってきてな。俺らも負けへんから」と呟き、夜の大阪を走り続ける。

シンジとマコトの再会

C1のパーキングエリア。シンジがM3を停めていると、マコトのR34が現れる。マコトが「新顔、まだC1にいるのか」と冷たく言うと、シンジが「俺は過去を清算するためにここにいる。マコト、お前を倒すまで帰らない」と返す。マコトは「トオルが来るまで暇つぶしにはなるな。だが、俺に挑むならもっと強くなれ」と言い、R34で去る。シンジは「必ず超えてやる」と拳を握る。

エンディング：トオルの決意

トオルはガレージで180SXを見つめ、「ケンジさんの緑、絶対に再現する。マコト、俺がC1の新しい帝王になる」と呟く。場面は大阪へ。タクミとユウトが環状線で走り終え、「カイト、待っててな。俺らがC1を盛り上げる」と笑う。C1の遠くの光が、トオルとVTEC兄弟の未来を照らす。

キャラクターの補足

**桜井トオル**：ケンジの緑を再現するため奮闘。マコトとの対決に向け、資金と準備を進める。
**高木シンジ**：妙義の黒豹として過去のトラウマと向き合い、マコトを倒すことで名誉を回復しようとする。
**篠原マコト**：シンジを試す駒と見なしつつ、トオルとの対決に集中。
**なにわのVTEC兄弟（タクミ＆ユウト）**：カイトの事故を胸に、関西で黙々と走り込む。C1への再挑戦を準備。

オーバートップ

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

狩野進也

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

オーバートップ