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大阪環状線、夜。タクミとユウトはシビックタイプR(FK8)「白虎」で走り込み、C1への再挑戦に向け準備を進めている。タクミが「白虎、だいぶ仕上がってきたな」と満足げに言うと、ユウトが「次は藤原兄妹にリベンジや!」と気合を入れる。そこへ、後方から聞き慣れたVTECサウンドが迫る。白いアコードユーロR(CL1)が現れ、タクミと同じ車種だ。ドライバーは20代前半の男で、関西弁で「お前らがVTEC兄弟やろ? 俺、ヒロシや。環状で勝負せえへん?」と挑発。ユウトが「同じアコードやな。ええで、やったるわ!」と応じ、タクミが「新顔か…面白そうやな」と笑う。環状線でのバトルが始まり、ヒロシのアコードがタクミをコーナーで攻めるが、タクミが直線で抜き返し勝利。ヒロシが「やるやんけ…また勝負やな!」と笑う。タクミが「ええ走りや。C1に来るか?」と誘うと、ヒロシは「考えとくわ」と去る。
翌日、大阪のパーキングエリア。舞衣がピンクのS2000で現れ、タクミとユウトが「お前、藤原舞衣!? 何で関西に!?」と驚く。舞衣が「カイトのこと、ちゃんと話したくて…一人で来たの」と言う。カフェに移動し、舞衣がカイトの事故について詳しく語る。「マコトとの勝負で、雨のC1で事故ったの。カイトは一命を取り留めたけど、まだ走れる状態じゃない。リハビリ中だけど…」と声を震わせる。タクミが「そうか…カイト、頑張ってほしいな。俺らもC1でリベンジしたいけど、今は待つしかねえな」と呟き、ユウトが「舞衣、俺らも強くなるから。カイトが戻るまで関西で準備するわ」と励ます。舞衣は「ありがとう。トオルもマコトに勝つって頑張ってるよ」と笑う。
関東、高橋はスクラップ工場でエアロパーツを漁っている。トオルのためにケンジの180SXに合うパーツを探すためだ。「こんなとこにいいエアロねえかな…」と呟きながら鉄くずの山を掘り返すと、錆びた緑色のフロントエアロが目に留まる。よく見ると、事故の傷跡が残り、塗装が剥がれていない部分がケンジの緑そのもの。高橋が「まさか…これ、ケンジの180SXのフロントエアロじゃねえか!?」と驚く。傷の形状から、ケンジが事故った時のパーツだと確信。「トオル、喜ぶぞ」と笑い、エアロを持ち帰る。
トオルは後藤の自転車屋で塗装の進捗を確認。「後藤さん、ケンジの緑、再現できそうですか?」と聞くと、後藤が「知り合いの塗装屋と連絡ついた。昔、俺が使ってた塗料の調合を覚えてる奴がいてな。再現できるかもしれねえ」と答える。トオルが「マジですか!?」と喜ぶが、後藤が「ただ、実際にその色を見ねえと分からねえ。塗料の配合は微妙だからな」と続ける。トオルが「どうすれば…」と悩むと、そこへ高橋が誇らしげに入ってくる。「探し物はこれか?」とケンジのフロントエアロを掲げる。トオルが「え!? それ…ケンジさんの!?」と目を丸くし、後藤が「間違いねえ…あの事故の傷だ」と呟く。
高橋が「スクラップ工場で見つけた。色もそのままだろ? これなら塗装のヒントになるんじゃねえか」と言う。トオルはエアロに触れ、「この緑…ケンジさんの色だ。やっと見つけた」と感動。後藤が「このエアロ持って塗装屋に会いに行くか。配合を再現できるかもしれねえ」と提案。トオルが「お願いします! これで180SXがもっとケンジさんの車に近づきます」と目を輝かせる。高橋が「俺も手伝うよ。ケンジの車が復活する日、見たいからな」と笑う。
トオルはガレージでフロントエアロを手に、「ケンジさん、俺、絶対この色にするよ」と呟く。場面は大阪へ。タクミとユウトが舞衣を見送り、「カイト、待ってるで。俺らも負けへんからな」と笑う。舞衣が「トオルと一緒に、マコトに勝つよ」とS2000で去る。関東と関西、それぞれの希望が次の戦いへと繋がる。
**桜井トオル**:ケンジのフロントエアロと塗装再現の希望に感動。マコトとの対決に向け一歩前進。
**なにわのVTEC兄弟(タクミ&ユウト)**:新ライバル・ヒロシと出会い、舞衣との再会でカイトの状況を知る。関西で準備を続ける。
**ヒロシ**:タクミと同じアコードユーロRを駆る新ライバル。関西の走り屋としてVTEC兄弟に挑戦。
**藤原舞衣**:関西でVTEC兄弟と再会し、カイトの状況を伝える。トオルへの信頼を再確認。
**後藤トモノブ**:塗装再現に動き出し、ケンジのエアロに過去を重ねる。
**高橋**:スクラップ工場でエアロを見つけ、トオルの夢を後押し。