テラーノベル
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ご本人様に関係ありません
knhbよりmbhbの方が多いしえっちなことしてます😭
全てのことを許せる方だけ読んでください😢😢
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自分が異端だと気付いたのは、いつだっただろうか
昔、友人たちとの間で海食岸を降りきるという度胸試しが流行っていた
今思えば海食岸にしては小さなものだったが、幼い自分たちにはとても大きく見えていた
もちろん度胸試しと言っても落ちたとて軽く怪我をしてしまう程度だった
しかし、俺は誤って足を滑らせてしまい、酷い落ち方をしてしまった
落ちた、と思った時には遅く、俺の体は海に打ち付けられていた
幸い海面は浅く、すぐに浅瀬に出られた。もし深かったらと思うと、流石に背筋が凍った
俺はすぐに立ち上がり崖の上にいる友人達に手を振ろうと彼らの顔を見た
しかし友人たちは、まるでバケモノを見るような目だった
なぜ?と思い、俺は自分の体に注目する
海水で濡れている、と思っていた袖は自分の血で、暗く、赤かった
額を触ると、ドロっとした血が重力にしたがって落ちていった
ようやく理解した
自分には人を人たらしめる痛覚が無いのだ、と
それ以来、その度胸試しをやることは無かった
「…何考えてんの」
彼が愛撫を止め、俺に問いかける
「え、いや…」
「あのさ、こちとら客なんだわ」
「しっかり仕事してもらわなきゃ料金に合わねぇだろ」
「…すみません」
彼が小さくため息を吐き、また愛撫を再開する
この人、慣れてないわけではないんだけど、雑なんだよな
しかしそれを悟らせないため、こちらが少し過剰に喘ぐと彼は満足しているような顔をする
いよいよ挿入る、という際に俺はいつもこの言葉を言う
「首、締めてヤッて…」
この言葉を聞くと大半の客は少し戸惑いながら優しく、真綿のように首を絞めてくる
しかし彼は、最初から俺を殺す気概で絞めてくれる
「またか…俺にそんな趣味は無かったんだけど」
文句を言いながらもしっかりと首に手を当てきつく絞めてくれる
「は、ぁっ♡」
首を絞められる時だけが、唯一気持ちよくなれた
首を絞められ、酸欠になる瞬間だけが、生を実感出来た
やっと自分が人間であると、証明された気がした
彼が射精と同時に首を絞める力が強くなる
「あ”っ、かはっ♡♡」
酸欠寸前になり、彼の腕を数回叩く
彼がすぐに察して手を首から離してくれて、俺は咳込む
「…っ、…ひゅ…、はっ…」
心配そうに見ている彼をちらりと見る
優しいね、何回やっても心配してくれるんだ
でも、俺は優しくないから
「もう1回…♡」
「すみません…306号室で待ち合わせしてるんですけど…」
ホテルの受付嬢に鍵を貰い、お客が待っている部屋までエレベーターで行く
306号室の前でノックをし、鍵を回しドアを開けた
「うわ、っと…」
「え、」
部屋にいたお客もドアを開けようとしていたのかぶつかってしまった
俺の方が背高いのに押し負けた、なかなか強い
「すみません…大丈夫ですか?」
手を差し出されて、ついでに顔をまじまじと見る
「は、かっこよ」
「え、マジすか」
想像していたより、ずっと良い顔だった
ここの店、おじさんしか来ないのかと思っていたがこんな上玉でも釣れるのか
「えぇ…?」
顔を近付けてさらに顔をまじまじと見る
垂れ目だがつり眉、可愛らしい顔だがしっかりと男と分かる…
多分体もしっかり鍛えているのだろう
…ちょっと触ってみても
「あの…近いです…」
俺が思っていたより近づきすぎていたのか、お客が顔を真っ赤にしている
可愛い
「…え、あ、すみません!」
「1回、中入りましょ…」
まずい、このお客のことは何も知らないが少し、好きかもしれない
お互いベッドに座り、少し気まずい空気が流れる
「えと、じゃあ俺準備してくるんで…」
「いや、だ、大丈夫です!」
「え、お客さんがやりたいんですか?…良いですけども…」
一定数居るんだよな、最初から自分でやりたいって人
「いや!!!そうじゃなくて…」
……?何が言いたいんだ
「僕の話、聞いてくれませんか」
「…それ言ったら彼女なんて言ったと思います!?」
「え、なんだろ」
「あんたよりも推しの方が大事って言ったんすよ!!」
「酷すぎる!!僕彼氏ですよ!?」
え〜…なんでこの人の別れ話聞かされてんの
「どう思います!?…あ、えと名前…」
「あぁ、ひばでいいです」
「僕は奏斗です!!風楽奏斗です!!」
別にフルネームじゃなくて良いのに、変な奴だな…
その後も奏斗は勢いよく話し続けた
「で、その傷を埋めるためにデリとかを複数利用した、と」
「はい…泣」
「…まさか毎回こうやって話聞かせてたん?」
「いやいや!!今回は初めて男性が来たから…」
まぁ、そうか、男性のデリなんて俺もあまり見たことがない
…奏斗と話だけではなく行為まで出来た女性に少し、嫉妬した
「じゃあさ」
そう言って、俺は奏斗の肩を押し、馬乗りになる
「…ん?!」
「俺でも発散しちゃおーよ笑」
奏斗の服に手をかけ脱がそうと思ったけど
スマホのアラームが部屋に鳴り響く
「あ」
「10分前…」
俺はため息を吐きながら奏斗の上から降りる
「いや〜、ごめんね」
「時間ないし、続きは今度だね」
また今度があるかは知れないけども
「あのさ、自分の体は大切にしてよ」
「…なんで?」
「首の跡…痛そうだから」
咄嗟に首に手を当て隠す
「もうこんな仕事辞めた方が…」
「…なんにも俺のことわかんないくせに、俺のこと言う権利無いだろ」
奏斗が後ろで何かを言っていたが気にせずに部屋を出る
俺は乱暴に鍵を受付に戻し、ホテルの前に止まっている送迎車に乗る
「山田さん、今のお客、出禁にしといて」
「え、まだ初回の客ですよね?良いんですか」
「良いから!!」
山田さんがぶつくさ文句を言いながら店に電話をする
送迎車が動き出し、街灯が窓の外で一定の間隔で流れていく
車窓に反射する自分の首元を1度だけ見て、視線を外す
俺は深く座席にもたれ、目を閉じる
それで、終わりにした
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え!?いちゃラブにしようと思ってたのに!?なぜ結ばれなくなってる?!
いつか普通の恋愛を書きたいね
コメント
3件
めっちゃうまいっすね!

knhbありがとうございます😭😭書きかたお上手ですね.... こう言う話大好きです!💖