テラーノベル
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ある夜のこと。いつも通りに車のドアを開けて。
マネージャーに挨拶すると同時に、重たい体を車の中へと持っていく。
涼ちゃんは今日別の仕事で一緒にいない。
若井も横にいて、いつも通りの夜だったのに。
今日は特別「疲れたな」って思って。
絶え間なく続くその忙しさ。
もちろん仕事だし、やめようなんて思わないけど。
疲れたなって感じる時間は、数年前よりも増えていて。
忙しい日の終わりを告げるように、車へとに飛び込む。
車のシートに座った瞬間、どっと疲れが押し寄せてきて。
「あー”….もう。」
目を閉じ、自分の手を上に乗せようとしたとき、一発の大きな音が響いた。
驚きを隠せぬまま、体を起こすと、大きな歓声と花火の姿が。
あ、今日は隅田川花火大会だったんだ。
帰り際、いつも通らない道で帰ったせいで、偶然と目に写った。
「わ、綺麗だね……..。」
若井がスマホを向けたとき見えた横顔。
それがひどく綺麗に見えてしまって。
花火には目が行かず、若井の方をじっ….と見つめていると、気付いたのか、口元を緩ませて。
「なに、笑 俺じゃなくて花火を見なよ。」
そう笑う若井がどうしても愛おしくて。
花火ももちろん綺麗だけど、今は若井を照らすスポットライトにしか見えないから。
やっぱり好きな人が一番なんだなって。
つい先ほどまで空いていた距離を詰めて、体を寄せる。
スマホを持つ手首を掴んで、その小さく開いた唇を触れあわせる。
「….もう。今は花火メインでしょ笑」
若井はそう言うけれど、俺にとっては、若井が一番のメインなの。
どんな時だって、ね。
あーもう疲れなんて無くなっちゃった。
花火のおかげかもしれないけど、一番は若井のおかげだね。
花火みたいにキラキラ輝いてて、皆に笑顔を灯してあげるんだから。
ずっと一緒にいてね?
俺の花火さん。
「もーう….笑 分かってるよそんなこと。」
「分かってても何回でも言うの。俺が言いたいから。」
「はいはい笑」
𝑴𝒐𝒕𝒐𝒌𝒊
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玉藻
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コメント
7件
すごい好きすぎます
はじめまして✨️ 最高すぎて一気読みしちゃいました!フォロー失礼します🙇🙇
ああ、もうこのエピソード、すごく良かった……。疲れ切った夜の車中でふと目にした花火、でも主人公の目には若井さんしか映ってないっていう対比が素敵すぎる。「花火は若井を照らすスポットライト」って表現、めちゃくちゃ刺さりました。最後の「俺の花火さん」って呼び方も、ずるいほど甘くて。疲れが吹き飛ぶ瞬間をこれだけ丁寧に描けるのも、もーさんだからこそですね。続きも楽しみにしてます!