🦍side
“手術中”
そこに灯る赤い光が消えるとともに僕ら4人は一斉に立ち上がった。
医者から言われた一言で一気に安堵する。
🪶「一命“は”取り留めました…」
目の前でqnが飛び降りたのを見ていたormnはもちろん、僕もbnさんも膝から崩れ落ちた。
🪶「ただ…いつ目を覚ますかは…、」
その後の言葉を聞いて、僕は心臓が大きく跳ねたのを感じた。
🪶「最悪の場合もう目を覚さない…このまま息を引き取られる可能性も捨てきれないです…」
一命を取り留めたとは言えかなり瀕死の状態。
医者の話を聞くに、リスカなど自傷行為の跡もあったそう。精神的にも肉体的にも限界がきていたのだろう。
ただでさえ貧血だったのに、飛び降りでの出血で今は昏睡状態。
4人揃って声にならない叫びをあげる。
みんな考えていることは一緒だろう…。
僕らのためだとは言え、なぜ命をかけなければならなかったのか。どうして1番いい子なqnがこんな状態なのにならなければいけなかったのか。どうしてそんなqnのことに気付かず、1人にさせようとしてしまったのか。
後悔しても意味はないというのに黒い感情がみぞおちあたりから沸々と湧き上がってくる。
🪶「今はそばにいてあげてください。」
その言葉がスタートの合図だったかのように僕ら4人は一斉に走り出した。
🍆side
医者に言われていた909号室。
そして手術が終わった時間は18:15。
どれだけ動画や活動のこと意識してんだよ…ッ
病室に着くと穏やかな顔で眠るqnの姿。
まさか飛び降りた人の顔ではないくらいに綺麗な顔だ。
qnの辛さに気づいてやれなかった俺が言っていいのかわかんないけどッ
🍆「…戻って、こいよッ」
☃️「bnさん…ッ」
気づいたらそんな言葉が漏れていた。
俺の言葉を聞いて改めてqnの昏睡状態を実感したorくんが俺に抱きついてくる。
…後輩のことぐらいしっかり支えないとなッ
改めて自分の無能さを実感する。
同い年のdzさんの方がよっぽど頼りになるし…先輩らしいッ
もう成人すんのになッ
高校2年生にもなれば、翌年成人だ。
…qnッ
俺は堪えていた涙を一粒、紫色の封筒の上に落とした。
☃️side
あれから半年が経った。
今も僕らはqnの病室に通ってる。
…まぁ、目を覚ましたことはないけれどッ。
ただただ、いつか目を覚ましてくれると信じて…。
☃️「なぁ、mnッ、?qnはさ…こんな僕らを許してくれると思う、?」
なんとなくそんなことをmnに聞いてみた。
🐷「どうだろうな…」
そんな素っ気ない言葉しか返ってこなかったけれど、今の僕はそれで十分やった。
qnの手をそっと握る。
僕らの体温よりもよっぽど暖かくて、まだ生きてくれてるんだなって実感する。
いつ息を引き取ってもおかしくない。
最悪の場合も覚悟しとけ。
そういったことをこの半年間ずっと言い聞かされてきたから。
qnが目覚めるのはもう二度とないかもしれない…ッ
けど、僕らがずっとそばにいる限りは、体温を感じさせてくれると思う。
僕はそっとqnにハグをしながら、水色の手紙を握り直した。
🐷side
相変わらずqnは目を覚さない。
今日であの日から1年が経った。
qnの声が聞けなくなってから、全くといっていいほど生きた心地がしない。
マイクラでも、qnより強い人はいるのに…qnじゃなきゃやる気が起きない。
この一年でようやくqnが大きな存在だってことに気付かされた。
🐷「…ッいい加減目、開けろよなッ」
そんな言葉は俺とqn以外誰もいない病室に静かに消えていく…
はずだった。
🍌「m…n、?」
🐷「qn…!?」
声を聞いた瞬間涙が止まらなかった…ッ
でもな、止まらなかった理由はqnが目覚めたからじゃない。
🍌「…俺ぇッ、死ねなかったんだ、ッぁ?」
この言葉を聞いたからだ。
…こいつは、qnは…ッ
自分の死を望んでたんだなッ
🐷「…んなことッ言うなよ…ッ」
ただただ俺はqnが生きてくれてて嬉しかった。
また声を聴かせてくれて嬉しかった。
🐷「遺書なんか書きやがってッ…まだ生きれんだッ、やり直せんだよッ」
起きたばっかのqnへの1年間分の想いが溢れ出して止まらない。
🐷「1年間も…ッqnの目覚めを待ってた俺らがッ…バカみたいじだろッ」
目覚めてくれて嬉しいはずなのに…あんな言葉を吐くqnのことがどうしても許せなくて、つい声が大きくなる。
ガタンッガシャンッ
音がした方を見ると、qnが目覚めたことにビックリしている、飲み物を買いに行っていたメンバー。
もう一つの音がした方は…ッ⁉︎
窓を開けて足をかけるqnの姿。
🐷「qnッ…!」
間一髪のところでqnの手首を掴む。
これまでにないくらい強く。
🍌「やめッてよ…!(泣)」
月明かりに照らされてキラキラと輝く大粒の涙。
落ちる寸前でさえ、そんな綺麗な涙を流す君が、どれだけのものを背負っているかなんてわかんない。
けど…ッ!
🐷「もぅいいからッ!」
俺の大声に肩をビクッと揺らすqn。
手が滑りそうになりひやっとする。
ここは屋上の5階とは違って病院の9階。
堕ちたらきっと即死だ。
俺は勢いよくqnを持ち上げて、強く抱きついた。
そんな俺らを囲むようにして他のメンバーも。
🍌「俺はッ…いなくなんなきゃいけないのッ!」
震えた声と、起きたばっかりで全く動かしてなかった力のない拳で俺らを必死にどかそうとする。
植物状態になるときよりもよっぽど細い腕で俺らを退かせるわけもないが…、
🦍「qn…ッ直接お礼聞かせてよッ」
🍆「qnチャンッ…またさッbnさん何してんすかって…言ってよッ」
☃️「qn…!もう離れんでッ?」
🐷「qn…一回くらいPvP勝たせろよなッ」
🍌「もッいんだよ…ッ俺は…もうッ疲れたの、」
争うことをやめ、小さく気力のない声で語り始めるqn。
俺らはそれを、ゆっくり聞いた。
🍌side
もちろん飛び降りたのは、最初はメンバーのためだったよッ?
でもね…、その後夢でさ、本当は自分のためだったなって…ッ
俺、🪶にカッターキャーされたとき、“ヴィラン”らしく演技しなきゃッて、必死だったんだ、
でもね?本当は演技なんて嫌だった。
素の自分のまま死にたかった。
目覚めちゃったらさ、また演技しなきゃじゃんッ
だってそれが🪶との約束だったから。
みんなに嫌われてから死ねばみんなを困らせないでしょ、?
それなのに…、作られた場面(え)を見ても、みんな信じようとしてくれたッ
だからもういっそのことみんなの前で死のうって。
そしたら悲しんでくれるかもしれないけど信じるしかないでしょって、。
でも一年で目が覚めちゃった。
はっきり覚えてないけど、夢の中で必死に誰かが俺を止めていた。
最終的には負けてこれだよ、w
ほんと、嫌になっちゃうでしょ、?
…だから俺はッ、死ななきゃッいけない、の…ッッ!
生きる意味…ないッし、
🐷「だったら俺らがその生きる意味になる。」
力強くそう言い切ったのは、mnだった。
🍌「いいんだよ、俺なんてッ」
☃️「qnなんかやないッッ!!」
今まで以上に大きな声に少しびっくりする。
🍆「そうだよッ…qnチャンじゃなきゃいけないんだよッ」
🦍「僕がdzl社に誘った理由忘れちゃったッ?」
その言葉を聞いてあの時の記憶がフラッシュバックする。
🍌「“俺と活動したい”…か、らッ?」
🦍「それだけじゃ…qnの生きる理由にならないかなッ?」
自分がどれだけ大切な人に…かけがえのない居場所に酷いことを言っていたか自覚する。
🍌「…俺ッ、まだ…生き、たいッ」
初めて心の底から願ったことだったと思う。
人前でこんなに泣くのは久しぶりだ。
みんなで散々泣きまくって…
🦍「qn…ッこれ…」
そう渡してきたのは、俺がみんなにあげた遺書…ううん、手紙の色違い。
黄色の封筒だった。
そういえば、黄色もあったっけ、
封筒を優しく開けて目を通す。
🍌「ッ…!」
静かに涙を流すとそれを拭うようにしてmnの大きな手が俺の頬にあたる。
…ここが俺の居場所なんだなッ
こうやって俺らは新たな道へ___。
黄色の手紙の内容は、dzl社5人だけの秘密だとか…
書き終わったぁ!
文字数…この回だけで3653!w
普通にやばいですね((
短編集のノリじゃない()
でも結構自信作だからいっか、!w
こんな長いものを読んでくれてありがとぉ!
是非是非大量のコメントください(?)
こんだけ書いといて伸びないのは普通に辛いんで((
みんなで伸ばしてくれぇ!
以上!おつななでした!
コメント
11件
ほう…これが例の3000文字越えの短編ですny((( やっぱ黄色の手紙あるじゃにゃいですかにゃ!!!((( 最後に🍌🐷持ってくるのずるいにゃ((( 『飛び立った』の意味が最初と違って良いにゃ、!
4人からのqnへの手紙… どんなのだったんだろ…(気にn((((殴)
___に、当てはめてね、!?