テラーノベル
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「…あ」
視線がぶつかり、互いに声を漏らす。
部屋の扉を開けたのと若井が隣室に戻ってきたタイミングが同時だったらしく。
ツアー初日の公演を終えた今日。
基本的に宿泊中のホテルでは各々が別に過ごしている。
今迄通りのそれに対して今更何か言うつもりは無いけど。
ステージ上からの景色と喧騒を知ってしまったこの日は、胸の内を満たしてくれるような何かを探してしまう。
たった今、その何かが視線の先にいる誰かさんだと言うことを痛感した。
同時に、若井に会いたかったんだってことも。
迷うことなくその手首を掴み、自室に連れ込むようにして腕を引いた。
「ねぇちょっと、笑」
すぐ傍に聞こえる小さな笑い声は何処か楽しそうで。
目が合った瞬間に緩んだ口元や表情、その全てがとにかく愛おしい。
目が合った瞬間、って言うのは俺も大概だけど。
「汚い部屋でごめんなさいね」
いつものように冗談めかした調子で部屋に入り、扉を閉める。
「あなたの部屋じゃないのよ」
同様に返しながら若井はベッドの縁に腰を下ろした。
「何のお構いも出来ませんが…」
「誰なのさっきから」
部屋に置かれている常設の冷蔵庫からペットボトルを取り出し、蓋を開けながら若井の隣に座る。
肩の力が抜けると同時に感じたのは僅かな疲れだった。
多分 スケジュールを詰め込みすぎた弊害。
煩わしい身体の重さを呑み込んでしまいたくて、ボトルの水を少量流し込む。
「疲れてるでしょ」
太腿の横に置いた左手に若井の指が軽く触れ、手の甲をなぞるように滑らせた。
軽く触れるだけのそれが 少しばかり擽ったい。
「…まぁ、ちょっとだけね」
返事を返しながら引き寄せたその指を恋人繋ぎのようにして絡め取る。
繋いだままの手を親指で撫でながら、若井に視線を向けた。
刹那、浮かんだのはステージ上の光景。
音で溢れる空間の中、揺れた前髪から見える瞳に見つめられ視線が絡んだあの瞬間。
唇を噛むようにして小さく笑った彼が、酷く綺麗に映った。
重ねた音色と同時に耳の奥に響く鼓動は、理性を大きく揺らがせて。
胸を焦がすような衝動を思い返すだけで熱が滲む。
今だって 同じように目を離せない。
「…ね、少しだけ付き合って」
気付けばそんな言葉を口にしていた。
絡めていた指先をそっと解き、若井の髪の毛を優しく掬う。
「休まなくていいの?」
そんなの分かってるくせにね。
困ったように笑うその声の柔らかさで答えは出てるようなものだけど。
掬った髪を耳にかけ、そのまま唇に軽く触れるだけのキスを落とす。
「だって、どうせ今から疲れるでしょ」
好きな要素詰め込んで書いてたら前と似たようなシチュになりました…… ライブ後が好きです………
フォロワーさんがいつの間にか200人に…
お礼も兼ねて何かしたいなぁとは思いましたが何も思いつきませんでした(土下座)
とにかく感謝でしかないですまた見てやってください!!!!
コメント
8件
私もっ!ライブ後大好きっっっ!!😭😭😭😭
あのほんとに恋人繋ぎしてから親指を撫でるのがだいすきです‼️‼️‼️ ライブ後っていいですよね😿
好きすぎて語彙力が無くなるほど大好きですっ、!!!