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きき
35
そして今も若井の指が僕の体をなぞる度に自分じゃないような声が漏れる。
「···も、ぅ···むり···」
「余計なこと考えてたでしょ?だめだよ、今だけは俺のことだけ考えて」
深くキスで唇を塞がれてゆっくりと若井のがはいってくる。
ちゃんとゴムまで用意して準備万端すぎ、と呟くとにやっと笑って奥までゆっくり押し付けられる。
「ぅ、ぁ···っ」
「ここすごく濡れてた···りょうちゃんこそ準備万端」
「言わないで···」
バレてた。
もしかしてこういうこともあるのかもって用意してたこと。
顔が熱くなって恥ずかしくて手で顔を隠す。
「でも···っ、元貴の寝てる隣でするつもりは···あぁっ···」
「ん、はぁ···きもちいい···わかってるよ、バレないように、ね···」
若井の動きが速くなって暗い部屋にぐちゅぐちゅといやらしい音がうるさく感じる。
必死に顔を隠してた手を口元にうつして声を我慢するとより気持ちよさに意識がいってあっというまに何にも考えられなくなる。
いつもそう、だけど。
若井の優しくて無理しない、けど気持ちいいをちゃんとくれる抱き方にすっかり慣れて喜んでる僕。
無理、だめ、いっちゃう···そう目で訴えて首を横に振ると若井は大きく頷いて奥を突き上げてその瞬間中で更に大きくなって熱くなるのがわかった。
「ぅ゙···んっ♡」
「め、ちゃくちゃきもちいい···」
数回奥に全部出すように腰を動かしてゆっくりと抜けていく。
何だろうな、僕のじゃないのに喪失感を感じて寂しくなる。
思わず手を伸ばすと強く抱きしめてくれてその温もりにホッとして···バレないように綺麗に片付けてようやく色んな熱さ、興奮から解き放たれてぐったりと眠りについた。
次の日はシャワーの音で目が覚めた。隣を見るとぐっすり眠ったままの若井、ってことは元貴が起きたんだ。
辺りを見渡しても昨日の跡は···無いように思って安心して水を飲む。
バレたら、困る。
きっと元貴は怒る、僕が男の人が好きなこと、若井と関係を持っていること。
「あ、おはよう。りょうちゃんもシャワーする?汗かいてない?」
「えっ、と、うん、する···部屋、戻るよ」
普通の質問なのに昨日のことを思い出して動揺してしまった。
若井を残して申し訳ないけどここでお風呂を借りるのも、と荷物をまとめて部屋に戻ることにした。
「若井は、いいの?」
「···まだ早いから、起こさなくてもいいよね。じゃ、またあとで」
後ろめたいからか元貴の言葉に裏がある気がして仕方ない···考えすぎだろうけど。
元貴の部屋をそそくさとあとにして部屋でシャワーを浴びる。
夢中で気づかなかったけど、鎖骨のあたりに小さくキスマークを見つけてそこを指でなぞった。
若井は言葉通りに僕の体を満たしてくれた。それは僕にとって幸せで有り難くて、情はある。
けどずっとこの関係でいるのがあんまり良くないことはわかって···けど付き合うとかも分からなくて···考えが纏まらないまま、水を浴びて着替えることにした。
コメント
3件
だーいすきです😭全部のお話だーいすきです😭本当にありがとうございます!今ん所大森さんにはバレて無さそう…?ですね…このまま平和であって欲しいという私と、修羅場になって欲しいという私が居ます笑
うわ、第3話めっちゃ生々しかった…!りょうちゃんの心の声がリアルで、満たされながらも「このままでいいのか」って揺れる感じがすごく伝わってきた。キスマーク見つけて指でなぞるシーン、切なくて刺さったわ。日常と非日常の狭間で悩む姿に共感しかない。はるかぜさんの心情描写、透明感あって好きだわ〜