テラーノベル
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「そろそろ起きないと」
「···あ、おはよう、あれ?りょうちゃんは?」
トントンと肩を叩かれて眼鏡をかけて服も着替えている元貴に起こされた。
すっかり明るくなった元貴の部屋を見回してりょうちゃんがいないことを確認する。
いたらいたで昨日のことを思い出して照れてしまうし、いなかったらいなかったで寂しいなんてなんだかなぁ···そう思って目を擦った。
「自分の部屋に戻った、シャワーするからって」
「あ、そう。俺もじゃあ戻るか···全然気づかなかった」
それくらい色んな疲れと充実感で俺は深く眠ってしまっていたんだろう。
おかげで軽い体を手を上げてぐっと伸ばした。
「···疲れんの?」
「まぁ、ライブしたら体動かしたなって感じはある」
「···そっちじゃなくて。りょうちゃんとヤッてたでしょ、そっちの話」
は?え?
さらっと吐かれた元貴の言葉が一瞬理解出来ずに返事が出来ない。
「あんだけされたら起きるって。2人は、つまり付き合ってるの?いつから?全く気づかなかったけど」
そりゃそうか···じゃあ、あれやこれや、ぜーんぶ元貴は眠ったフリで聞いてたってこと?
「ごめん···すみませんでした」
「随分盛り上がってたね?で、いつからなの。お前が、りょうちゃんのことを見る目は···好きなんだろうなってずっと前からなんとなく思ってたけど、まさかりょうちゃんも、なんて」
「···半年くらい、前から」
嘘じゃない。
けど、本当は付き合ってはいない。
でもりょうちゃんの気持ちを考えるとあれこれ勝手に言えないし、今はそういうことにしておいたほうがよさそうだと思って話を合わせる。
「···へぇ、そう」
「ごめん!昨日は俺が···その、りょうちゃんはだめっていったのに···だからごめん!りょうちゃんには言わないで···」
りょうちゃんがバレたなんて知ったらきっとショックだろうし、付き合ってないとかなんでこうなったかとか···色々、言うつもりがなかったことを喋らないといけなくなってしまうかもしれない。
両手を合わせてお願いします、という俺に元貴は軽くため息をついて、けどわかったと言ってくれた。
マジでツアーの後で良かったと思う。
その日の朝食は正直味がしなかったけど、りょうちゃんはもちろん、元貴もいつも通りでだんだんと俺も気にしなくなって、何事もなく終わったと思っていた。
ほっとしたと同時に少し寂しかったのはやっぱりりょうちゃんは俺のことを好きになってくれたりはしてないことがわかったこと。
あの元貴が気づかなかったくらい、俺とりょうちゃんは何にも3人で居る時なにも変わらなかったから。
もし本当に付き合っていたなら隠しても隠し通せないものだと思う。
だから誰から見てもそうなんだってこと。
そして元貴があれ以上なにも言わなかったこと。元貴は···なんとなく、俺みたいにりょうちゃんのことを好きだと思ってたから。
意外だったし、ちょっと安心した。
ただでさえ、りょうちゃんには相手がいたのかも、と思ってたから。
···ライバルは、少ないほうがいい。
そういう意味でも、りょうちゃんと俺は付き合っていると元貴に思わせておくのが良いと自分勝手に思っていた。
きき
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コメント
3件
あちゃ〜…大森さんにバレてた…笑おっと、若井さんは涼ちゃんと付き合ってるって嘘つきましたね?多分これもバレちゃうぞー大丈夫かー💦
うわあ第4話、めっちゃドキドキしたよ〜!!😭💕 元貴にバレてるって気づいた瞬間の主人公の焦り、めっちゃ伝わった…「ごめん…すみませんでした」って両手合わせるシーン、切なすぎて胸がぎゅってなった🥺 で、りょうちゃんは自分に気持ちないって自覚してるのに、「付き合ってる」って嘘ついてまで守ろうとするの、もう健気すぎるでしょ…!しかも最後の「ライバルは少ないほうがいい」って自己中な本音、こういうの人間味あって好きだよ〜!!! はるかぜさんの描く感情の揺れ、毎回刺さるんですけど?!次話も絶対読むね✨