テラーノベル
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注意書き(簡易)
これらの作品に政治的意図は一切ございません。創作物であることを踏まえた上、許すことのできる方のみ先へ進んでください。
不定期更新です!!!!
設定があります。説明をすることはないので自由に解釈してください。
私は史実に基づいた、完全な自己解釈による
“CountryHumans”を綴ります。貴方の心に届く物語でありますように。
今回は南部アフリカ!割とネタに走る。
性格
ボツワナ……無口だが明るい性格の持ち主。
ナミビア……元気ではあるが皮肉屋。
エスワティニ……とても元気。
レソト……かわいらしい青年な雰囲気。
南アフリカ……ムードメーカーだけど丁寧。
エスワティニって誰?と思った方へ。
スワジランドです。
かんかんと太陽が照らす真夏。暑い季節には負けない国たちが、なにやら集まっているらしい。
「おーい、SACUのみんなァ!今日、7月18日は何の日だぁ!?」
南アフリカの元気な声が、青空の下に響き渡った。集まった面々は、それぞれ顔を見合わせる。
SACUのメンバーであるナミビア共和国、ボツワナ共和国、エスワティニ王国、レソト王国。そして質問を投げ掛けた本人である南アフリカ共和国。この五人はなんとも切りにくい縁で繋がれている国家たちだ。
レソトが首を傾げながらうーんと唸る。
「僕は昨日が国王誕生日だったことの印象が強いかな……」
「俺は分かる。」
「「……さあな」「ごめん、知らん!!」」
ナミビアがにやにや笑う横、ボツワナとエスワティニは堂々と声を揃えて言い放った。南アフリカはガクッと大げさに肩を落とす。呆れながらもナミビアが放心状態の南アフリカの肩をつついた。
「嘘だろぉ…………!!?」
「「「嘘に決まってるだろ。隣国なんだから忘れるわけない。」」」
エスワティニとボツワナがにやにやと笑う。ナミビアは答え合わせと言わんばかりに、呆れながらも言う。
「ネルソン・マンデラ国際デー、だろ?」
「へへん!……そう、その通りだ!というわけで今から67分間、全員で全力で社会貢献(ボランティア)をするぞ!!」
南アフリカが拳を突き上げると、気心の知れた仲間たちの目が一斉に輝いた。無口なボツワナは言葉もなく、既に準備していたペンキとブラシを素早く構える。
「……やるか。」
「ボツワナ、それなら俺のほうが綺麗に塗れるよ!スピード勝負だ!」
レソトが同じ道具を両手に抱え、二人は遠くに走っていった。南アフリカは微笑ましい様子に優しく笑う。
しかし、そんな悠長にして居られるわけもなく——
「「待て待て、社会貢献ならもっとド派手にやろうぜ!!」」
ナミビアとエスワティニが、どこからかボランティアの規模を遥かに超えた、謎のハイテク大型重機を起動した。ブオォォンと凄まじい爆音が響き渡る。
「社会貢献だって言ってんだろ!!なんで街を破壊しかけてんだ!!それにどこから借りてきた!?」
「細かいこと気にしてると老けるぞ、南アフリカ。……ほらエスワティニ、俺のほうが早い。」
「はあ!?俺のほうが断然早いしド派手だろ!」
煽り合いながら競争する二人の熱は激化していく。それに伴い、ヒートアップする暴れ具合に南アフリカの顔は青くなった。
「他国のモノを使ってるといずれ面倒になって返ってくる、やめてくれぇ!!」
「よーし、このまま一気にあの山も削っちゃうかー!」
「おいバカっ、やめろォォォ!!」
いつもの大暴走が始まった、その時だった。
サーッと周囲の空気が凍りつくように冷たくなる。
「……? なんか急に寒くねぇか?」
「……ここ、アフリカだよな?」
背後に立ち込める、ただならぬ冷たい霧。かつて世界中をその手中に収めていた、圧倒的な威圧感の気配。
『——おい。随分と賑やかに荒らしてくれているじゃないか。我が愛しき庭で——』
振り返った瞬間、SACUの全員の顔から血の気が引いた。だが、素早く返しをしたのは南アフリカだった。
「…………煩いぜ。今はもうお前の庭ではないだろう、大英帝国。」
そこに立っていたのは、かつて世界最強と謳われ、冷徹を極めた大英帝国。今はもう居ない、植民地支配の相手国。
「……最悪だな。俺のことは放置しておいて……。」
ボツワナはボソッと呟き、隠しきれない嫌悪の視線を向けた。しかし、発音と口調だけは、南アフリカもボツワナも美しく統制されていた。
『おやおや、手厳しいね、ボツワナに南アフリカ。……かつて我が国が君たちに施した数々の“保護”や“インフラ”への感謝は、その程度のものなのかい?』
「そうだ、忘れるわけないだろう。腹立たしいことを残していって……」
南アフリカは拳を握りしめ、怒りが表に出そうな様子だ。英帝は皮肉たっぷりに、けれど決して乱れない上品な口調で言い返す。
『フフ、相変わらず美しい。我が国の教育の成果が今でも君の中に残っているようで、実に見事だよ。』
ナミビアは冷ややかな目で腕を組み、声を潜めた。
「……相変わらず口を開けばそれだ。みんなそいつの挑発に乗るな。どうせ俺たちで遊ぶ気だろ。……ま、南アフリカに関しては、大概な気はするがな。」
「悪かったって!今はそんな時代は終わっ…………りきってはいないけどさぁ……」
南アフリカの目が泳ぐ。過去に大英帝国の支配を受けつつも、自身もナミビアを自国領のように扱っていた歴史があるからだ。
ナミビアが南アフリカの前にすっと立ち開はだかると、英帝はどこまでも上品に肩をすくめた。
『まさか。人聞きの悪いことを言わないでおくれ。私はもう居ない。私も現国も、君たちを支配する権利などないさ。……ただし。君たちのその規律を欠いたお粗末な作業効率だけは、見ていて実に不愉快でね。……残り時間は45分か。』
「んだよ、今は居ないくせに文句ばっか言って。」
エスワティニが吐き捨てるように呟いた。それを合図にしたかのように、カチリと美しい音を立てて英帝は懐中時計をポケットに仕舞う。その瞬間、彼の目が怪しく光った。
『大人しく、私の“正しい指導”に従いたまえ。まさか、かつての主の言葉が、今更聞けないわけでもあるまい?』
凍りついた空間に静寂が訪れる。張り詰めた圧迫感に耐えかね、五人は同時に叫んだ。
【うわぁぁあ!口調はめちゃくちゃ綺麗だけど、言うこともやることもやっぱり最低のカスだァァァ!!!!!】
結局、逆らえない圧倒的な圧力に押し切られ、SACUの面々は死ぬ気でゴミ拾いと壁塗りをさせられる羽目になったのだった。
頑張れ、SACU!
「英帝カスカスカスカスカスカスカスカス…………」
「あぁ…………このメンツだと真面目なレソトが壊れたぁ……ほらレソト、飴ちゃん。元気出しな……」
「……うまい! あいがとお!」
横からエスワティニに差し出された飴をすっと受け取り、頬張ったレソトは一瞬でいつもの表情に戻る。エスワティニはほっとため息をついた。
「はぁ……疲れた……。こんなつらいものなのか……、ボランティアは……。」
「……ボツワナ、それは頑張った証だろ?」
67分間をしごかれ、へとへとになって地面に転がる一同。
「……でもさ、南アフリカ。あのカスに言われて癪だけどさ。」
ナミビアが、完成したピカピカの街並みを見上げながら、悔しげに笑みを浮かべた。
「街、めちゃくちゃ綺麗になったな。」
「……そうだな。そこだけはあいつに感謝してやってもいいかもしれない。」
「……ふふ、そうかもしれない、ですね。」
いつの間にか、レソトの苦笑いも優しい笑顔に変わっていた。
南アフリカはふっと表情を和らげ、どこまでも晴れやかな笑顔を咲かせた。
彼らの身に深く刻まれた、かつて縛られていた証としての言葉。けれど今の彼らは、その言葉を使って自分の愛する仲間たちと新しい未来を語り合っている。
「よし! 終わったお祝いに、みんなで美味いもんでも食いに行くぞ!」
「「「「おーっ!!!!」」」」
彼らSACUに、賑やかで眩しい太陽が燦々と降り注いでいた。
おまけえ
聞いてみた Q:大英帝国ってどんな人?
ナミビアの場合
「……まぁ、俺が苦しんでたことに協力していた奴ではあるな。」
「こっちを睨むな……構わないけどさぁ。」
南アフリカの場合
「金目当てに乗り込んで、アパルトヘイトを残してきた裏切りクソ野郎。正味この中で一番俺が恨みあると思う。」
「まぁそんな気はするわ……」
エスワティニの場合
「当時は南アフリカからの吸収を防いでくれたのは有難いことだったな。土地を奪ったのは許せんがな!」
「僕とよく似ているね!」
レソトの場合
「独立まで守り抜いてくれた相手。国家滅亡は目前だったし……。けど条約は嫌な内容だったよ。」
「…………俺とはまた、解釈が違うな……。」
ボツワナの場合
「…………保護を勝ち取った相手。……放置されたのは腹立たしいが、今はそれに感謝。」
「放置されずにいたら、鉱山はなかっただろうな。」
コメント
1件
読了したわ!SACUメンバーの賑やかな掛け合いが楽しすぎて、最初はほっこりしてたのに…大英帝国の登場で一気に空気が変わったのがすごく良かった。植民地時代の傷跡がにじむ会話、でも最後は「今」の関係で笑い合えるのが胸に来るな。おまけの各国の解釈違いも深くて、めちゃくちゃ刺さった🔥
彁蕐
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