テラーノベル
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デリケートな界隈ですので拡散等は絶対にしないでください。
初書きです。下手くそなので苦手だと感じたらすぐ逃げてくださいm(_ _)m
攻💛
受💙
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翌日から、俺はいつも通りを心がけた。
『おはよーございます!』
いつも通り。
『吉田さん、それ俺のやつやで。』
いつも通り。
『吉田さん。メイク次俺らの番やって!一緒に行こ! 』
いつも通り。
大丈夫。ちゃんと出来てる!
「太智。」
『ん?』
「髪。ゴミついてる」
吉田さんの手が近づく。
「なんでこんなとこにつくんだよ笑」
『……っ、』
『うわー!ホンマや!ありがとお!』
「はいはい、行くぞ。」
……びっ、くりしたあ!
吉田さんに触れられた部分から、熱が広がっていくように体が熱くなる。
『ふぅ……』
大丈夫。
普通にできてる。
昨日までと同じように話してる。
同じように笑ってる。
同じように、吉田さんの隣にいる。
だから大丈夫。
決めたやろ!普通にするって!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それからも、俺は「いつも通り」を徹底した。
何も考えない。
何も意識しない。
ただ、今まで通りにする。
そうしているうちに、少しずつ慣れてきた。
吉田さんと二人になっても、変に緊張しなくなった。
隣に座っていても、前みたいに意識しなくなった。
目が合っても、普通に笑える。
……あれ。
できるやん。俺。
拍子抜けだ。
俺、そこまで吉田さんのこと好きじゃなかったんかな。
一時の気の迷いみたいなもんやったんかな。
思えばただの夢やし……
「集合!」
『はい!』
今日はライブの日だった。余計なことを考えるのはやめよう。
舞台裏から、ステージに出る。
°・*:.。.☆°・*:.。.☆∗*゚݁𖥔.°・*:.。.☆⋆.꙳⸜∗*゚
ステージに立った瞬間、空気が変わった。
歓声が上がる。
照明が落ちる。
……楽しみだなあ。
曲が始まる。
笑って、歌って、踊る。
体が勝手に動く。
何度も繰り返した振り付けが、体に染み付いている。
あか
5,346
ペケ
287
……よかった!
ちゃんとできてる!そう思いながら次の立ち位置に移動する。
ふと、視界の端に吉田さんが映った。
見やん。
そう思ったのに、目が向いた。
一瞬だけのつもりだった。
けど、視線は思ったより長く吉田さんを追っていた。
……いやいや。
今のは振りの確認。
次、吉田さんと動きが重なるところあるし。
そう自分に言い聞かせて、前を向く。
けれど、胸の奥には小さな違和感が残った。
勘弁してよ、もう。
曲が進む。
また吉田さんが視界に映る。
今度こそ、見ないようにした。
客席を見る。
照明を見る。
メンバーを見る。
視線を正面に固定して、余計なことを考えないようにする。
……でも。
気づいたら、また吉田さんを見ていた。
なんでや。
今まで普通にできてたやん。
いや、
普通にできてると思ってただけなんか?
そう思った瞬間、喉の奥が詰まったみたいになった。
吉田さんが笑っている。
客席に手を振っている。
歌っている。
踊っている。
ただ、それだけ。
いつも見ている吉田さんと、何も変わらない。
なのに。
ステージの上にいる吉田さんは、やっぱり違って見えた。
照明を浴びて。
歓声を浴びて。
誰より楽しそうに歌って踊ってる。
その姿を見た瞬間、胸の奥がぎゅっと縮んだ。
息を吸ったはずなのに、うまく入ってこない。
心臓が一度、大きく跳ねる。
……かっこええ。
そう思った。
思ってしまった。
その感情が、ただの尊敬やメンバー愛とは違うことを、もう誤魔化せなかった。
……ああ。
これや。
俺が好きになったの。
楽屋で見る吉田さんじゃない。
優しいときも。
怒ってる時も。
たまにふざける時も。
全部好きやけど。
俺が最初に目を奪われたのは。
この人が、ステージの上に立ってる姿やった。
はじめて横に立って踊ったときからずっと、俺はこの人を見ていた。
すごいと思って。
負けたくないと思って。
もっと近くで見たいと思って。
気づけば、笑った顔を探していた。
声を聞くだけで嬉しくなって。
名前を呼ばれるだけで、胸が熱くなって。
それを全部、仲間やからやと思おうとしていた。
でも、違う。
仲間だから嬉しいんじゃない。
吉田さんだから、嬉しいんや。
吉田さんだから、目で追ってしまう。
吉田さんだから、少し笑っただけで、こんなにも心臓が騒ぐ。
曲の終盤。
吉田さんがこちらを向く。
そのまま、視線が重なった。
一瞬だった。
ほんの一瞬。
なのに、時間が止まったみたいに感じた。
身体が固まる。
次の振りを忘れそうになる。
吉田さんが、少しだけ笑った。
……やば。
心臓、うるさ。
耳の奥まで鼓動が響いている。
顔が熱い。
手のひらに汗がにじむ。
さっきまで「普通にできてる」って思ってたのに。
全然、普通なんかじゃなかった。
俺、何してんねやろ。
何回、自分に言い聞かせても。
何回、普通に戻ろうとしても。
結局、この人を見てしまう。
見ないようにするほど、見たくなる。
離れようとするほど、近くにいることを意識してしまう。
そして、見つけるたびに思う。
やっぱり。
好きや。
この人が好き。
もう、これは一時の気の迷いでも、ライブの熱に浮かされてるだけでもない。
ずっと前から、俺の中にあった。
ただ、認めるのが怖くて、見ないふりをしていただけや。
吉田さんを見て、胸が苦しくなる。
笑っていると嬉しくなる。
誰かと楽しそうにしていると、理由もなく落ち着かなくなる。
もっと見たい。
もっと近くにいたい。
できるなら、俺だけを見てほしい。
そんなことまで思ってしまう。
どうしようもないくらい。
俺は、この人が好きや。
そう思った瞬間、胸の奥にあった迷いが、静かに消えた。
自覚していた恋心が、確信に変わる。
怖い。
それでも。
もう、なかったことにはできへん。
ステージの上で、吉田さんがまた笑った。
その笑顔を見ながら、胸の中で小さく呟く。
……好きや。
何度考えても、同じ答えにたどり着く。
俺は、吉田さんが好きや。
あー、あん時の夢は、俺に気づかせようとしてたんやな。
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コメント
3件
丁寧で読みやすくて大好きです💙
あかさん、第4話読み終えました〜! ステージの上で吉田さんを見た瞬間の「あ、これや」ってなる感じ、すごく丁寧に描かれてて胸がぎゅっとなりました。 自分に「普通や」って言い聞かせるほど苦しくなる気持ち、わかるなあ……。好きだと認める怖さと、それでも目で追ってしまう切なさが重なって、最後の「好きや」が沁みました。心理描写が繊細で、応援したくなるお話です🌷