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コメント
10件
バチちゃんの仲間思いな所ご再現(?)されててすっこい好き…
救いが無いのは非常に美味しい… やはりヴァニネタはこういうのに限りますね!
バドエンだぁ!!!良!!!!!
ズキッ
頭や体が酷く痛む。ここは何処だ?知らない所で目が覚める。
キョロキョロとあたりを見渡し周囲を確認する。どうやらここは、どこかの集落らしい。
「そういや…俺の名前ってなんだっけ?」
確か「あ」が付いてた気がする…?あ…あ…?
先ほどから自分に関するコトを何も思い出せない
「とりあえず散策してみよう!誰かいるかも知れないし…」
グチャッ
…生暖かいモノを踏んだ。柔らかい部分もあれば液体のような所もある。何だこれは?
恐る恐る足元を確認する。
そこにあったのは死体だった。自分よりも大きく男性のようだ。手には包帯を巻いている。
少し親近感が湧くような…?しかし、そんな事を呑気に考えている場合ではない事に気づく。
「うわぁ!?」
すぐさま足を引き上げる。
「…何だこの死体?どっかで…」
ズキッ
また頭が痛む。ズキズキと内側から。
まるで、俺が何か思い出すのを阻止するように
「うぅぅ”。いてぇッ……」
しばらくするとだんだん痛みが引いてきた。そして少し記憶が戻ってきた。
俺が先の沼を殺したんだ。すごく悲しい……。あれ…?カナシイ ってなんだけ?
「…さっきの死体みたいに、この集落には俺の記憶を戻せるキッカケみたいなのがあるかも!」
俺は名案を思いついたと、ルンルンで散策を始めた。
そこにはたくさんの沼の死体があった。
誰かを守ろうとしているもの。戦おうとしているもの。様々だ。
見つけるのが楽しい。少しずつ自分が何なのか分かる気がする…!
「ふんふんふ〜ん♪」
このメロディーは何処で聞いたか分からないが先ほど思い出したモノだ。多分あにめ(?)とかいうヤツだろう。
ふと、誰かの泣く声が聞こえた。どうしたのだろうか?気になって仕方がない。俺は声の聞こえてくる方に向かった。
?「…うっ、グスッ……ウェッ…」
泣いているのはサングラスをかけている沼だった。どうやら他の沼の死を見て泣いているようだ。
まだ生きてたんだ…
「どうした?大丈夫か?」
俺が声をかけるとその沼はビクッと肩を震わせ、こちらに武器を向けてきた。
?「…仲間に武器なんか向けたくないバチよぉ。あづキンッ!」
あづキン?誰だろうか。俺の名前は”A”だ。
「誰だ?ソイツ 」
その言葉を発した途端にサングラスの沼は絶望したような顔をする。見ていてゾクゾクする。
?「誰って…。あづキンはあづキンバチよ!自分の事も忘れてちゃったバチ!? そんなワケないバチよねぇ……? 」
震える声で尋ねてくる。でも知らないものは知らない。
首を横に振り、口を開く。
「あづキンってヤツは分からないけど、俺はお前を殺さなくちゃいけない気がするんだ。」
?「ッ……! 」
気がつくと俺には返り血がベッタリ付いていた。生暖かいものがベタベタとしておりとても気持ち悪い。でも、気分は最高だ!
「あはっ…!」
この世の者とは思えぬような恐ろしい笑い声が響く。どうやら彼女の心は完全にヴァニタスへと染まってしまったようだ。
17人の池沼はすべて、死んでしまったようで。