要side
とうとうライブ当日。
リハーサルも終わって楽屋へ向かう。緊張のような空気はない。というかみんな呑気に話してる
あ、なんでアイドルのデビューライブが野外でもなくZeppなのかって思ってたでしょw?…この事務所は元々2.5次元アイドル事務所として建てられて、そこ中心なのは変わらない。まあそのなごりっていうので一番最初はZeppで無料ライブを行う。過去、グッズの売れすぎで全然赤字になることはなかった。…と言ってもここから今までデビューしたグループは3グループだけなんだけど。
私達が4グループ目。さ、気合い入れていかないと。
「あ、かなめ♪」
急に話しかけられる。目の前にいたのは…綺麗な黄色の大きな瞳に深い緑髪のボブをした可愛い女の子。
「…え、姉様?」
普通になんでいるの?…あ、姉様のデビューライブも全然来たわ私
「やっほ〜!」
「お姉ちゃん!!やっほー!」
稲荷姉妹仲良いな?
「うわ姉さんえっろ」
「私と同じこと言いやがって」
甘夢姉妹のあのノリなに
「リハお疲れ様♪本番見とるよ?」
「ありがとな✨」
うるみやってお姉さんの前だとあんな顔するんだ?
「ゆうちゃんとくにの着いて来ただけやから。」
「も〜ツンデレなんだからぁ♪」
ツンデレのれるさんが来たからかめちゃくちゃ嬉しそうに頭を撫で回すしゃるろ。…れるさんドンマイ
「ちょ、」
「ふっふ〜♪」
「…」
りうらさんに強制的に頭を撫でられて少し不機嫌だけど満更でもなさそうな魔王様
後ろで見守ってる他メンバーも目に入る
…ふーん総出じゃん
「あ、衣装しっかり確保してあるからね」
こたさんが衣装を見せる…確かデビューライブのすたぽらの衣装ビリビリに破られたんだっけ?
「音響も私達が監視してるから♪」
姉様が目の前でにっこりと笑う。裏がある時の怖い笑顔…
「私達は客席からカメラを監視かな♪」
ないこさんがツインテールをふわっと揺らしてとてつもない圧で微笑む
「ちむ達の二の舞になんてさせないもん!」
明るく言う彼女は圧はないけど…頼りがいはとても感じた
「ならこっちも全力でやるしかあらへんなぁ?」
「私達に任せてくださいよもう!」
「安心して全力でできる!」
「油断はしたらダメだけどね?」
「…過去一会場沸かせるわよ」
「人生負け組だった私達の逆転劇、見せてやりますよ」
姉の為に夢を閉ざした者。本心はずっと孤独だった者。空気を読めないと避けられた者。作りの物の笑顔で生きていた者。家系とキャラに囚われていた者。姉と比べられ劣っていると感じていた者。6人の目に映る目標はただ一つだった
「アイドル界に逆転劇を」
本番直前。舞台袖でみんな少し空気が張り詰めてきている
「…あんたの目、すっきりしたわね」
視界の横に綺麗な星の入ったオッドアイが映る。
「そりゃどーも。…魔王様こそ。めちゃくちゃ綺麗」
「あら当たり前じゃない」
「あの頃の濁った目はどこいったんだか…」
「そっくりそのまま返すわよw」
あの時はほんっとうにこいつのことが嫌で嫌でたまんなかったけど…こいつと同じグループなんて嫌だったけど。あの頃のことを今では笑って話せる。全てを曝け出せる仲間に変わった。
「「やるよ/やるわよ」」
拳をぶつける。お互い見ることはない。
「仲ええなぁw」
「息ぴったりじゃんねぇw」
「あんなに睨んでたのに…れむ感動してるよ…」
「よかったぁ♪」
…冷やかすようなのやめてもらえます?
「…はぁ、気を取り直して!円陣組むよ!」
「あれぇw?かなさん照れかく」
「黙れ」
「すんません」
「あ、ちょ、私も入れてぇ💦」
そういいながらしのが入って来て全員の手が重なる
「しのはその無駄な身長捨てろ」
「ねぇアルひどい!」
「アルケー身長低いもんね」
「かなめの方が小せえよ!黙れ巨人ども!」
あれ、私に流れ弾きた?
「残念ながらアルさんが1番低いで…」
「はぁ⁉︎」
「あーもう!ほらいくよ!!」
目を合わせるなんて作業も打ち合わせもいらない。あんたなら分かるでしょ?
「「“クロノヴァ”いくぞ!!!」」
「「「「「「ぁあい!」」」」」」
女性アイドルでこんなノリなの私達だけだろうなと思いながら思いっきり全員で叫ぶ
…その声が聞こえたのか会場からわぁぁと声が聞こえる
全員と無言のハイタッチを交わして私達は入場の立ち位置に着いた
読んでいただありがとうございます!
どもども星音です!
いや遂にデビューですね✨え、🌟様の時みたいなトラブル三昧はって?油断は禁物ですよ。
それでは!また次回!
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