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「……っ」
突然、ジークハルトの頭に殴られたような痛みが走った。
一瞬でそれが頭の中に波紋のように広がっていく。
「なんだ……?」
そして、なぜか。
自分と皇女が恋人として皇宮を歩いている様子が浮かんで来た。
「なぜこんな有りもしない光景が浮かぶんだ?」
まるでこの目でみたように鮮明な光景が頭を過ぎった。
自分の隣で微笑み、こちらを見上げて愛をささやく皇女の姿が。
ジークハルトは戸惑った。
自分に都合の良い幻覚を見てしまったのだろうか。
――本物の皇女が今、目の前で苦しんでいるというのに。
「寒い……」
見下ろすと、アンジェリカは寒さに身を縮め、小さく震えていた。
「うう……寒い……」
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