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「ほくと」攻×『じゅり』受
キッチンから立ち上るだしの香りが、リビングまでふわりと漂ってくる。
ソファでスマホをいじっていたじゅりは、名前を呼ばれて顔を上げた。
「ねえ、じゅり、ちょっとこっち来て」
『んー、なに?』
気の抜けた返事をしながら、じゅりはふらふらとキッチンの定位置へと向かう。
二人が同棲を始めてから、食事の支度は基本的にほくとの役割だ。
几帳面なほくとが作る料理はどれも絶品で、じゅりはその味の一番のファンを自負している。
「味見、してほしいんだけど」
ほくとが差し出したスプーンには、湯気の立つ琥珀色のスープ。
『あー、いいよ』
じゅりが素直に口を開けると、ほくとが丁寧にそれを口元へと運んでやる。
熱々のスープが舌の上で転がった瞬間、じゅりの目が大きく見開かれた。
出汁の旨味と隠し味のスパイスが絶妙なバランスで広がり、空腹の胃に優しく染み渡っていく。
『……んっ、うまっ……!』
じゅりは無意識に眉を下げ、ふにゃりと頬を緩ませた。
美味しいものを食べた時、彼はいつも驚くほど素直な顔をする。
少し潤んだ瞳を細め、幸せを噛みしめるように口角を上げるその表情は、普段のクールな印象を瞬時に溶かしてしまうほど愛らしかった。
あまりの美味しさに、じゅりはほくとの服の袖をきゅっと掴んで、上目遣いで彼を見つめる。
『ほくと、これマジで天才……。毎日これ飲みたい……』
心底幸せそうに、そして無防備に微笑むじゅり。
しかし、絶賛を受けたはずのほくとは、なぜか少しだけ険しい顔をして黙り込んでいた。
『……ほくと?』
不思議に思ったじゅりが顔を覗き込もうとした、その時。
ほくとの手がじゅりの頬を包み込み、そのまま少しだけ強引に自分の方へと引き寄せた。
「……じゅり」
『ん、っ?』
至近距離で見つめられたほくとの瞳は、普段より少しだけ熱を帯びている。
「あのさ、そういう顔、外では絶対にしないでね」
『は……?なに、急に』
「無自覚なのが一番困る」
ほくとは溜息をつきながら、もう片方の手でじゅりの髪を乱暴に、でも愛おしそうに撫でた。
「今の顔、俺以外が見たら間違いなく勘違いするから。……いや、勘違いじゃないな。今の顔、可愛すぎて他の奴には見せたくない」
『……っ、』
ほくとのストレートすぎる言葉に、今度はじゅりの顔が真っ赤に染まった。
慌てて視線を逸らそうとするが、頬を押さえつけられているせいで逃げられない。
「いい?誰かに美味しいもの奢ってもらっても、今の10分の1くらいの愛想で済ませてよ」
『独占欲強すぎだろ……』
「悪い?」
開き直ったようなほくとの言葉に、じゅりは結局『わかったよ』と小さく呟くしかなかった。
『……じゃあ、もう一口ちょうだい』
「……はいはい。今度はもっと熱いの飲ませてあげる」
キッチンに広がる夕飯の香りと、ほんのり熱を帯びた二人の空気。
同棲生活の夜は、まだまだこれから。
ど~も~凛で~す!!
今日はちょっとテラーノベルが開けなくてですね、パソコンの方で書いてます。
いつもスマホなんで、打ちづらいです
絵文字とかも打てないし…
まあ、ちょっと不慣れであまり下手なのを晒したくないので、終わります
以上、凛でした~
ばいば~い