テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🦋
189
490
167
注意⚠️
・魔法使いパロディ
・人によってはキャラ崩壊
・スーダンのネタバレ含みます
・追加設定あります
それでもいいぜ!という勇者は、どうぞ!!
ー俺の名前は日向創だ。
私立希望の丘学園に通う生徒の一人だ。割と成績はいい方だと思う。
けれども…と俺はため息をつくと、窓の外を見つめた。窓の外にはでかでかと希望ヶ峰学園という学園が見える。けれども俺には到底行けない場所だと自覚している。
希望ヶ峰学園。
才能ある高校生たちを集め、教育するという学園らしい。
ー言わずもがな俺もその学園に憧れている。
けれども才能がないと無理なのだ。…そう。俺には才能がない。だからー
行けないんだ。
この希望の丘学園は、また今度新しく建築される予備学科棟を希望する生徒たちが集う…まぁ、予備校みたいなもんだ。
到底、行けないとわかっている。けれども…
俺はあそこに行きたいんだ!!
どうしようもない思いをぶつけるように、俺は荒々しく靴を下駄箱に置いた。…もう下校だ。さっさと帰ろう。
俺はため息をつくと、校門へ向かう足を早める。ふと、何やら音がして向こうを見た。
ー化け物だ。かなり大きな。
「まずんじゃないか、これ…」
辺りを見渡すと、他の生徒たちも息を呑み、化け物を見ていた。
ー化け物。
世界に突如発生した生物らしい。まだ正体はわかっていない。恐竜の生き残りだとか人類の突然変異だとか…色々言われているが、誰もその正体を突き詰めた者はいない。
「お前らー!校舎に入れー!!」
教師の声が聞こえる。けれども俺は動けずに、突っ立っていた。俺はその時、「超高校級の魔法使い」があることを思い出していたからだ。それが引き金だった。
思わず化け物の方向へと走っていた。
ー才能が見つかるかもしれない。
ー希望ヶ峰学園に通えるかもしれない。
様々な思想が渦巻き、俺は荒れる人並みを避けながら、必死に走っていた。
心臓がうるさいくらいに音を立て、手がおかしなくらいに震えていた。
それでもー
巨大で大きな恐ろしい化け物。きっと一人で倒したら、超高校級の魔法使いになれる。…なんて馬鹿なことを思っている。
きっとその時おかしかったんだろう。でも、俺は足を止めることをやめなかった。不思議と恐怖や死ぬかもしれないという気持ちはなかった。あったのは「超高校級の魔法使い」になれるかもしれないという微かな希望。
それを胸に抱きながら、俺は足を止めなかった。
近くまで来るとやはり恐怖心が勝ちそうになった。大きな手。大きな足。そして人間を遥かに凌駕する力。
それを見て心臓が止まりそうなほどの恐怖を覚えた。逃げ出したかった。目を逸らせば、死んでしまいそうだったがそれでも俺は目を逸らしてしまった。
「…逃げよう」
幸い、化け物はまだ俺に気づいていない。それを幸運に思うつつ、俺は逃げよう
とした。
『逃げるのか?』
…え?
脳の中で声がする。誰だ?この声は一体…あぁ、俺だ。
『ここで逃げたら、ただの凡人のままだぞ。それで、いいのか?』
どくっと心臓が大きく音を立てた。焦りが酷く悪化したような気がする。
『まぁ、別にいいけどな。このままだと「ツマラナイ」人生を送るけど。それでいいんだろ?だって、こんな敵にすら勝とうともしないんだからな。』
そんなの嫌に決まってるだろ…!!!でも、でも…!
怖いんだよ。
『…それでいいんじゃないか?普通にこのまま生きて普通にこのまま結婚して。普通に才能のないまま死んだらいいんじゃないか。』
だから、そんなの嫌だって言ってるだろ!!でも、死にたくないだよ…
『でも、そしたら超高校級の魔法使いにはなれない。』
…今、考えれば他の才能を見つければよかったのかもしれない。けれども俺は冷静な判断を失っていた。
ー俺は、化け物の方へと走り出した。
「あ」
けれども運悪く化け物に気づかれ、すでに化け物の掌があった。
「…俺に、才能なんて無かったんだな。」
そう自分で苦笑し、俺は固く目を瞑り、その時を待った。けれどもそれは来なかった。
「邪魔!!」
ざくりと音がし、化け物の断末魔が聞こえたと思うとそれはたちまち聞こえなくなった。
俺はゆっくりと目を開けると、着物姿の少女がこちらを睨んでいた。かなり小柄だな…小学生、くらいだろうか?
「全く…あんたのせいで時間食ったんだから。感謝しなさいよ。」
「あ、はい…ありがとうございます。」
少女の高飛車な態度に驚きつつも、俺はお礼を言った。少女がいなければ、俺は確実に死んでいた。
「でさぁ…あんた、血がドロドロに溶けている死体、見たことある?」
いきなりの質問に俺は答えを返せない。俺が戸惑っていると少女はいきなり声を荒げた。
「見たことあるかって聞いてんのよ!!この役立たずの「凡人」が!」
「…!」
先ほどの恐怖といきなりの質問に戸惑っていた俺は、その一番言われたくない言葉を言われ、視界が黒く染まった気がした。
「見たかって聞いてんのよ!!ったく、これだから「凡人」はさぁ〜。」
言われたくない言葉をズバすばいわれ、俺はますます黙りこくった。いや、声を出せなかった。
「あのさぁ、いい加減答えてくれるー?あんたみたいなモブロリコンと喋るほど私はさーー」
少女の言葉を耳を塞ぎかけた時ーー
「そこまでにするが良い!さもないと…貴様を消し炭にするぞ!」
「流石にやりすぎっすよー!ヒヨコちゃんー!もっとハイテンションで行かないと〜!!」
「そこではないと思うが…」
「え!?そうなんすかっー!?ガビーん!!!」
場違いなほどの明るい二つの声があたりに響いた。
第二話へ続く
コメント
1件
あっ、これダンガンロンパのパロディか!設定すでに面白いわ。「超高校級の魔法使い」になれるかもって化け物に突っ込むシーン、無謀だけど心情がすごく伝わってきた。「凡人」って言われて固まる日向くんに感情移入しちゃったよ…。そして突然のヒヨコ登場からの「血がドロドロに溶けた死体」って質問、不気味すぎるw 最後の明るい声たちとの温度差も気になる!続き読みたい🔥