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ちゃ
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最近仁人の寝顔しか見てない
俺が帰る頃には寝てるし
木曜は逆で
俺が出る時も大概寝てる
今日も俺の仕事は深夜を過ぎやっと帰ってきた
仁人の寝室に入って寝顔を眺める
触れたい気持ちを抑えて部屋を出た
一緒に住むのに部屋を決めた時
仕事の時間がバラバラだからお互いのためにわけた寝室
大概一緒に寝るときは俺のベッド
最近はもっぱらお互い自分のベッドで眠っていた
今日も俺のベッドに仁人はいない
俺はため息をつきながら鞄をソファーに置き、寝るまでの最短ルーティンをこなそうとした
「勇斗…?」
リビングに現れたのは目が開いてない仁人だった
「…あ、起こした?ごめんな」
「…んー?」
起きてるんだか起きてないんだかわからない返事をしながら目は開かれることなく近づいてくる
「目開いてないぞ、寝とけよ」
「…うーん…」
絶対眠いし機嫌がいいのか悪いのかもわからない顔でそのままソファーに座った
俺がシャワーを済ませても仁人は同じところに同じように座っていた
眠っているのか…?
頭をなでるとピクリと反応があった
「起こしたくなかったのに、ごめんな」
俺がそう言うと仁人はうっすらと目を開けて俺の方を見た
「俺はお前より早く寝て遅く起きてるんだから起こしてもいいんだよ」
機嫌がいいんだか悪いんだかわからない声
反応出来ずに見つめていると
「寝るぞー」
仁人は相変わらずほぼ開いてない目のままで立ち上がり、俺の寝室に歩いて向かう
俺もその後をついていく
一緒にベッドに入ると感じる、 久しぶりの体温
髪の毛にキスをすると目は開けないまま上を向いてきた
「それはキスしてほしいってこと? 」
「…お前がしたいならしとけ?」
しろよってことだな?
おでこと
ずっと閉じられた瞼にも
「…いっぱいしとけ?」
俺が仁人の顔を見つめていると可愛いことを言った
顔中キスをして
気付かないうちに空いていた心の隙間が埋まるようだった
目が開いてない位眠いのに
俺を待ってたんだよね?
「お前も寂しかったの?」
「ん?」
「だから、お前も寂しかったのかって」
「…ん?」
「聞こえないふりすんなよ」
でもやっぱり眠かったのだろう
仁人はすぐにスウスウと規則正しく寝息を立てていた
今日も結局起きている間には言えなかった
「おやすみ」
それと
「好きだよ」
起こさないように
でも、仁人に届くように囁いた
俺の好きな仁人の可愛いところ
「寝顔」
fin.