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この家は居間とリビングが隣り合っていて、食卓があるキッチンも別にある。
2階は2部屋あり、宿泊する場合は2階を借りる。
居間にあるこたつに、座卓をつなげて長くした机がメインの飲食スペースとなる。キッチンではまだ調理中だが、父親たち世代はいつものようにもう飲み始めている。
居間とつながるリビングはソファ、ローテーブル、テレビ台くらいの簡素な部屋だが、ふすまを開け放つと居間と続きの部屋のようになる造りで、自分世代は食事の時以外はここでテレビを見たり遊んだりしていた。
女性陣はキッチンで料理をしながら、それぞれの旦那さんの悪口でも言って笑っているだろう。
今年はいとこも菜穂ちゃんしかおらず、その菜穂ちゃんも台所で活躍しているので、リビングには自分とめいちゃんしかいない。
居間のおじさんたちの笑い声を聞きながら 、とりあえず点けたテレビを見ながらめいちゃんと並んでソファに座ってる。
「学校はどうなの?もうすぐ受験?」
「ふふ、なんと、指定校推薦でもう合格してるんだ!」
「え、すごいね!じゃあもう卒業するだけだね」
「めいちゃんももう大学生になるんだ。早いね~。めいちゃんがこんな小さかった時に裏庭で…」
「もう!毎年言って!もうそのことは忘れて!」
「めいちゃんもすっかり落ち着いたよね。去年まではまだ叔父さんの膝に乗ってたじゃない?今年もだったらどうしようかと思ってたよ」
「え?別にやめてないよ?座るから、今年も」
なに?
「まぁまずは?ある程度大人しくしといて、場が暖まったらって思ってたよね」
「え?そうなの?乗るの?」
「そのために来たんだから!」なぜだ…
「なんでよ?パパに抱っこしてもらえばいいじゃない?」
「それもいいんだけど、ここに来るとやっぱりね。物心付いた時から座ってる叔父さんの膝の上がいいんだよ」
う~ん光栄に思うべきか…
「って訳で話題にも出たので今年も失礼しまっす!」
言いながらめいちゃんは中腰になり、こちらにお尻を向けて来る!どすん!
「あてて!めいちゃん!勢い付けすぎだよ!重い重い!」
「ちょっとぉ叔父さん!年頃の娘に重いってのは失礼なんですけど!」
声を聞きつけ居間からヤジが飛ぶ
「な~んだめいちゃんはぁ、ま~た孝介に乗ってんのか?赤ちゃんの頃から変わんないな~」
「めいちゃんはいつでも孝介が面倒見てれば大丈夫だったからな!今年もよろしくな!」
などとまだ子供同士仲良し、といった感じなのだろう。
ひとしきり笑い終えると、みんなテレビに視線を戻す。
見慣れた光景にいつまでも興味を持てないようだ。
居間ではリビングとは違うチャンネルを見てるようで、あちらのリアクションとこちらのテレビ画面が合っていない。何を見てるんだ?
「全く…めいちゃんももうお姉さんなんだからいつまでも叔父さんの膝に乗ってちゃだめだよ?」
「え、だめなの?あたし大人になってもチャンスがあれば乗ろうと思ってるけど?」
え?そうなの?
「三つ子の魂百までって言うじゃない?もう落ち着く場所として頭にインプットされてると思うんだよね~」そんなことがあるのか…?