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「……健やったら、ええよ……全部、あげる。」
その一言で、健の中の何かが音を立てて外れた。
『……そんなん、言うたら……ホンマに止まらんくなるぞ。』
「止めんでええ……止めんといて……」
健はもう迷わんかった。
毛布をめくり上げ、晶哉の体にキスを落としながら、ゆっくりとシャツを脱がしていく。
薄い肌に指を這わせるたび、晶哉の身体がびくびくと震える。
『肌、めっちゃ白いな……触っただけで痕つくやん……。』
「健が……つけたらええやん……ほら、もっと……」
小さな声でせがむように言う晶哉の耳元を、健が軽く噛んだ。
「ッ……んぁ……///」
『誰にそんな声聞かせてんねん……俺だけのもんやろ?』
誰にそんな声聞かせてんねん……俺だけのもんやろ?
その言葉が嬉しすぎて、健は胸の奥がギュッと締めつけられた。
けどそれと同時に、晶哉のすべてをもっと知りたくなった。
声も、表情も、奥の奥までも。
健は晶哉の脚をそっと広げ、膝の間に身体を滑り込ませた。
『……めっちゃ震えてるやん。』
「あたりまえやん、初めてやもん……」
『大丈夫にする。痛ないように、優しくする。』
「健にやったら、ええ……好きにして……」
唇を塞ぎながら、健の手が下腹部へと触れる。
最初は遠慮がちに、けど次第に確信を持って、敏感な場所をなぞると……
「んっ、あっ、あかん、健、そこっ……///」
反応が素直すぎて、健は愛しさと欲しさが混ざった声で囁いた。
『もっと聞かせてや。お前がどんだけ感じてるか、俺だけに教えて。』
晶哉は何度も健の名前を呼びながら、涙まじりの瞳で見つめてくる。
その顔が、あまりに色っぽくて、切なくて、胸が苦しかった。
「健……早く……きて……」
『……わかった。最後まで、俺に委ねてくれ。』
静かな朝の部屋に、肌と肌が触れ合う音、甘くて切ない声、そしてふたりの名前だけが響き続けた。
健は何度も晶哉の名前を呼びながら、深く深く繋がっていった。
それはただの快楽やなくて……
ふたりが確かに「愛し合ってる」ってことの、証やった。