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TERRORのコナンのタグで1番好き(*´ω`*)
…ふぅ。
私、氷室歌心は今日は休み。
でも…いつも仕事ばかりだから逆に休みが来ると何をしていいかわからなくて困る。
暇なので外に出てふらふらしよっかな、と思い帽子を被って財布をカバンに入れ、外に出た。
最近引っ越してきたばかりなので、この街を知るためにも…と思い、自転車にも乗らず歩きで街中を歩く。
私は正体がバレてはいけない身なので、髪を染めてカラコンを入れる、という簡単な変装も忘れない。
しばらく歩いていると、誰かの怒っている声がした。
「なんとか言ったら?いつまでも黙ってられるとムカつくんだけど。」
「…どうしました?」
「なんかこいつが、私たちの安室さんとなかよく買い物してたのよ。」
「安室さんは私たちのものなの!近づかないでちょうだい!」
私はこの少しの会話で、守るべき相手がどちらかわかった。
などと呑気なことを考えていると、ずっと黙っている女性にきれたのか、近くに置いている消火用のバケツを手に取り、女性にかけようとしていた。
「……。」
パシャ
「…ちょ…!」
「…っもういいわ!帰る!」
水をかけられたのは咄嗟に彼女を庇う場所に立った私だった。
「っ!ごめんなさい、あの、私のせいで…」
直ぐに店内に入れてくれたが、彼女は私のことを見て目を見開く。
「髪…綺麗な色…」
すると、髪を拭いていた私に店内にいた男の子が話しかけてきた。
「お姉さん…髪、染めてたの?」
「うん…」
鏡を見なくてもわかる。私の髪はきっと染めてたのが少し取れて、銀色が少し覗いているんだろう。
「なんで…?」
「私、この髪色嫌いなの。…目立つから。」
「目立つのが嫌い、?」
「うん。…仕事上。」
そういうと男の子は目を光らせた。
私は彼の名前を尋ねる。
「君…名前は?」
「…江戸川コナンだよ。お姉さんは?」
「私?私は…」
少し迷ってから、念の為いつも使っている偽名を名乗る。
「水篠莉心。よろしくね、コナンくん。」
「うん!よろしく!」
私は…実は、心が読める。
人の顔を見つめると、ノイズの後に流れ込んでくるのだ。
だから、私は彼の次の行動がわかっていた。
「あ、お姉さん、袖にゴミついてるよ!」
無邪気な笑顔でそう言いながら、彼は私の袖口に手を伸ばしてくる。
「……。」
私は彼の手を掴む。
「盗聴器ならいらないよ。」
「……え?………僕は何も…」
彼は心底驚いた顔をしていた。
「探偵ごっこかな?でも盗聴器はだめだよ。犯罪。」
私が優しく微笑みながらそう言うと、彼は言った。
「…どうしてわかったの?」
「…さぁ?
あまり私のことを嗅ぎ回らないことだね。」
「ええと、莉心さん…でしたっけ、?」
二人で話していると店員さんが話しかけてきた。
「…失礼ですが、名前を伺っても?」
「ああ、申し遅れました。
…安室透と申します。」
…2人とも偽名を使っているな。
特にこの人…私と仕事が同じみたい。
「安室さんですか。よろしくお願いしますね。」
お互い心情を隠しながら、偽りの笑顔で
しっかりと握手をした。