その日、丘の上の時計塔は静かだった。
風は優しく、空は青く、草の匂いがして、、、、
ーーーそして。
静寂をぶち破る、耳をつんざくような叫びが響いた。
カティリア:「もおおおおおおおお!!!」
(机バンツッツ!!)
マティコル:「(ポテチぼりぼり)…..あっ、また始まった~。」
シェルディン:「か、カティちゃん…..!?(泣)な、なにが…..!?(泣)」
カティリアは頭のリボンをぐしゃぐしゃにしながら叫んだ。
手元のスマホ画面には、“いいね♥がひと桁”の投稿。
カティリア:「昨日の、ポスト、いいね3、だよ!?さん!!、!なんで、!?!?!?カティ、あんな、に丁寧に、フィルター、かけて、ハッシュ、タグも『#社会不適合でも生きてる』って、センス、抜群だったのに!!」
マティコル:「(ポテチくず落としながら)えー、カティのポスト見たけど〜…..
“おにぎり”の写真だったよね?」
カティリア:「具が、見えるよ、に角度研究したん、だよ!?!?()」
マティコル:「なぜおにぎりをチョイスしたんだ⋯()」
シェルディン:「あ…..でも、コメントひとつあるよ……?」
カティリア:「どれ!?✨」
シェルディン:「『米』って書いてある……」
マティコル:「あっ、それ僕だわ~。今書いた()」
カティリア:「お前か、い!!!!!()」
(5分後)
カティリア:「もう、だめ……人生、終わった…..」
マティコル:「…..そんなに?」
カティリア:「そん、なに!!」
シェルディン:「だ、だいじょうぶ!SNSなんて、またやり直せるよ!(泣)」
カティリア:「”やり直したアカウンド”て、冷たい、の……前の、栄光、が虚しく見える、の…..」
マティコル:「詩的に言ってるけど内容ちっちゃいな〜〜()」
カティリア:「うる、さい!!!」
(スマホ投げる)
マティコル:「あっ、投げた!?」
シェルディン:「スマホは、、!?画面は、、?!(泣)💦」
カティリア:「割れ、た!!!()」
マティコル&シェルディン:「ギャーーーツ!!!()」
(沈黙)
マティコル:「・・・・ねえ〜じゃあさ〜。SNSやめて、今度は現実で“いいね”集めよ?」
カティリア:「現実で…..いいね…..?」
マティコル:「うん。ほら、僕が押すよ〜、”いいねボタン”!ほら!!ポチッ!」」
(カティリアの肩をつんつん)
カティリア:「なに、その、雑な慰め!!()」
マティコル:「じゃあ連打〜!!ポチポチポチポチ~!!!」
シェルディン:「あっ……わ、わたしも…..!ポチポチポチポチ〜〜〜!ニコ」
(カティリア、沈黙)
カティリア: 「…..バカ….(涙目)」
マティコル:「あれ〜?泣いてる?」
カティリア:「泣い、てない……(めっちゃ泣いてる)」
シェルディン:「マティくん、泣いてるよ……!かわいい泣き方してるよ……!(小声)」
マティコル:「かわいいね~〜〜〜(なでなで)」
カティリア:「うる、さい……(ぐす)」
カティリア:「⋯マティ、シェル、あり、がと、、、(俯きながら)」
マティコル:「どういたしまして〜。いつものことだしね〜。」
シェルディン:「こういうところも含めてカティちゃんだからね…!」
カティリア:「シェル…!(涙)✨」
マティコル:「あ、そういえばカティの残してたクッキー食べちゃった〜。まあさっきの件でプラマイゼロってことで〜⭐︎()」
カティリア:「マティ、は、殴る()」
マティコル:「わ〜!暴力国家〜!()(逃げる)」
カティリア:「まち、やがれ〜、!()(スマホ片手に追いかける)」
シェルディン:「ま、まってよ二人とも〜(泣)」
今日も社会不適合者組は平和であった。
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