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)またね〜
)うん。ばいばーい!
放課後。今日は部活がないこともあり、いつもうるさい教室はあっという間に静かになった。みんな急いで家に帰りたいらしい。
月)私もそろそろ帰らないとな…
そんなことをぼんやり考えながら窓からみんなが帰る姿を見ていると
?)おはよ
いきなり声をかけられた。
月)なんだ、蒼か
おはよ
声をかけてきたのは友達の蒼だった。私と蒼の生活は少し変わっており、夕方でも「おはよう」と挨拶するのだ。
月)じゃあ帰ろっか。
ほぼ毎日私達は一緒に帰る。約束しているわけではない。いつの間にか一緒に帰るのが当たり前みたいになってしまったからだ。
しばらく一緒に歩いていると、曲がり角についた。私達はここから家の方向違うため、別々に帰る。だが、私達は家にはあまり帰りたくないため、いつもここで1時間以上立ち話をしている。
月)そういえば明日数学のワーク提出だって
蒼)え、?
全然終わってないんだけど
月)やばいね
蒼)まぁなんとかなるでしょ
月)いやならないから
私達はお互いに口数がそこまで多い方ではない。だから、特別何か話して盛り上がるわけでもない。でも私はこの時間が好きだ。
彼といると居心地がいい。お互い似たもの同士だからだろう。私はそう思っていた。いや、そうだと信じたかった。彼への恋心は昔捨てたはず…
月)私そろそろ帰るね!お母さんに怒られちゃうし
蒼)そっか。じゃあね。
月)うん。また明日。
今日私は____自分の気持ちに 嘘をついた。