君が死ぬまでの物語。
oc×oc注意⚠️
ある研究部で出会
彼はどこかで見た事ある顔だと言っていたけど、自分は分からなかった。
彼の名前は “空”と言うらしい。
自分の名前は思い出せなかったが、適当に輝乃と名乗っておいた。
「じゃあ…君の事はテルって言う!」
「変なあだ名…」
咄嗟にそんな言葉が出てしまったが、
彼は気にせず仲良くしてくれた。
一緒に作業をして、一緒に怒られて…
一緒に本を読んで、一緒に寝たりも。
学園でも有名な程仲が良くなってしまった。
そんな有名要らないんだけどな。
「テル〜っ!!テルの事いつまでも好きだよ!!」
彼は毎日のように自分に好きと言ってきた。
自分はその好きを返しはしなかった。
ただその愛情を受けてるだけで良かったから。
ある日、顔半分が黒い何かに蝕まれてしまった。
その時、一瞬だけ
懐かしみを感じた。
変色した部分は包帯で隠した。
アイツに見られたらひとたまりもない。
その日から何かの感情が芽生えた。
成長期だろうか?
自分は彼に素っ気なく返事をする様になった。
それでも彼は自分にいつもの様に話しかけてくれた。
喧嘩にもなったりはしたが、それでもずっと仲良くしてくれた。
「すき」
「テルのこと好きだよ」
「ずーっと!」
「もう一度出逢えたから!」
もう一度って何なのだろうか。
彼と出会った記憶は無かった。
なあ
頼むから
返事しろって
「かはッ 、はぁ … ? 」
「て、るぅッ …… ? 」
気付いた時にはもう遅かった。
彼は胸元を残酷な程に紅に染め、ぐったりと横たわっていた。
「てる … 。 」
「…」
「あはは … それでも、 」
「テルにッ 、対する想いは … 」
「ずっとかわらなッ あ、ぃ 、からッ … 」
彼は冷たくなった。
溶けないアイスの様に。
ごめんなさい ただその言葉しか絞り出せなかった
「…」
ごめんな
「”好き”」
初めて彼に愛情を返した
もう戻ってこない愛情を
もう返せやしない愛情を。
彼が付けていた青 リボンは
もう赤く染まっていた
彼の立派な青色の髪も
今では赤黒く染まっている 。
この捨てきれない感情は何 ?
この謝罪も
全て無駄なら
そうして
自分に謝罪を突き立てた。
おしまい ?
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