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『五章 ハッピーエンドのその先へ』《裁判再開》
荒「恐ろしいって、どういうことだ…?」
雷「…三神さんのポケットの中には紐とマジックペンが入っていた」
舞「そうですよね」
雷「あの二つを使えば毒を蝋燭に見立てることができる」
荒「…それって、心が自分から毒を仕込んだっていうのか?」
舞「そんなこと絶対あり得ません…!クロがポッケに入れたかもしれないですよ?」
雷「わざわざそんなことをする必要はないんだ。どこにでも捨てる場所はあるし」
雷「…俺の憶測だけど、三神さんは蝋燭に見立てた毒をケーキに刺し、俺たち全員に食べさせた」
舞「なんで私たちも…?」
雷「2種類の毒のうちの拷問薬の症状が、俺とさえと瑞稀に出てたんだ」
荒「吐血とめまいと充血か…拷問薬の症状と一緒だな」
舞「で、でも蝋燭は食べてませんし」
雷「溶けた蝋がケーキについたんだ、火に弱いから垂れるはずだし」
舞「…」
雷「まとめると三神さんは4本の毒を用意した。そのうち3本が拷問薬、1本が激薬だったんだ」
荒「それをランダムにケーキに刺し、ランダムに食べた…あれ」
荒「ランダムならわからなくないか?全部蝋燭は赤色だし、特に見分けがつくようなものもない」
雷「…そうなんだ。用意した本人にもクロにもわからない」
舞「てことは…」
雷「あぁ。完全に、誰も犯人がわからないんだ」
荒「…詰んだな」
舞「そ、んな…」
裁判場全体が静まり返った
終わりの気配がした
犯人が被害者もクロもわからない。
まさに絶望だった
舞「…一つ、いいですか?」
荒「…なんだ?」
舞「私に投票してください。」
雷「え…?」
荒「な、なんで…」
舞「もうクロがわからないんですよね?なら、運に任せて私に投票してください」
荒「そんな…なんで」
舞「お願いします」
さえは頭を深々と下げ、必死に願っていた
もし当たっても当たらなくてもさえは死んでしまう。
舞「モノクマさん、投票お願いします」
雷「さえ…」
モノクマ「はいはーい、いやーつまんなかったから助かったよ」
モノクマ「では!ドッキドキの投票タイムでーす!」
俺は手が震えていた、投票ボタンを前に手が動かなかった
さえに投票する?なんも罪のないさえに
きっと瑞稀も同じ気持ちだったはずだ
だけど、どうせ死ぬなら…。
俺は汗ばみながらボタンを押した
モノクマ「投票完了ー!投票結果は」
モノクマ「舞園さえさんに3票でしたー!大正解!」