Relu side
(名前平仮名表記,名字略,許して.)
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れる「っ”・・・」
母「お前なんかッ‼産まなきゃよかったッ‼」
ボコボコボコボコッ
れる「ぃ”・・・ッッ」
母「失敗作め・・・ッッ‼‼」
母「もうええ!!こっち来んな!!!」
れる「っ・・・・・・」
“死にたい、”
なんて言うたらまた殴られんのかな、?
なんかアホみたいやな・・・
家に帰れば増える痣と流れる赤黒い血。
それを見て見ぬふりする大人。
そんな日常が嫌で、毎朝逃げるように登校する。
けど学校が楽しいわけでは全く無い。
学校に行けば机に花瓶があって、
マンガの主人公みたいな正義感の強いヒーローどころか、
それを見て見ぬふりするクラスメイトと大人しか居なくて。
れるは死にたいんやなかった。
れるはただ、
“生きるのに疲れた”だけやのに
「生」から逃れる方法は「死」しか無くて。
でも死にたいなんて言ってはいけんくて。
考えてられんようなことばっか考えて、、。
でもれるは一つだけ答えが出た
死にたいって言うんがいけんなら
死にたいなんか言わんで、助けなんか求めんで、
一人で死ねばいいんやないかって。
どうせ生きていても意味なんか無いんや、
これ以上失うもんはないやろ、?
そうれるに言い聞かして、
いよいよこの時間が来た
もうすぐ日が暮れる時間
屋上に登って
靴を脱ぎかけた時
ふと、緑髪の男の子が視界に入った。
こんな時間やのに、、そう思っていれば
その子も靴を脱いでいた。
れる「なぁ、やめろよ」
ゆう「ぇ、?」
ほんまは他人なんかどーでもよかった
でも、三つ編みを揺らしながら絶望しとるその目には、
何となく光が残っているような気がした。
そんなヤツに先を越されたくなかっただけ
れる「なんで死のうとしとるん」
ゆう「っ、、振られた、から、、」
れる「は、?」
ゆう「運命だと思ってたんだけどね、」
ゆう「初めて他人に愛してもらえると思ったのになぁ…」
れる「…そんなんで死なんでよ」
ゆう「ぇ、?」
れる「くだらん言うてんの!!」
れる「そんなんでれるより先に死ぬんやない!!!」
れる「そんな服貰って、スマホもあって、きれいな髪で、、」
れる「恋人がいないからなんや!!普通が当たり前やと思うなよ!!」
ゆう「っ、、!」ニコッ
ゆう「ありがとう、、話したら楽になったよ、笑」
ゆう「じゃあね、!」
れる「、、」
なんであんなこと言ったんやろ、
なんて思いながら空を眺めていると
あんなに汚れていた気分がそれていた
「帰るか、」
今日こそ。
そう思って昨日と同じ場所に座り
昨日と同じ様に靴を脱ごうとする。
しかし、これまた
昨日と同じ場所に一人の背の高い男の子。
そして、昨日と同じ言動を
取ってしまった自分がまた嫌いになる。
れる「何してんの?」
こったろ「…死ぬ、」
れる「なんで?」
こったろ「関係ないでしょ、」
れる「いじめでも受けてん」
こったろ「っ、!」
れる「当たりか」
れる「いじめだけなん?」
こったろ「…そうだけど、、」
こったろ「もう疲れたんだよ!」
れる「いじめだけでそんなん言うなや!!」
こったろ「え、?」
れる「家では愛されてるんやろ?!」
れる「帰れば暖かいご飯が出できて・・・!」
れる「そんなんで疲れたなんて言うなや!!」
こったろ「っ、!!」
れる「まだ何かあるんか?」
こったろ「…帰るよ、、」
こったろ「お腹減っちゃった、ポロポロ」
そう言うと帰って行った。
ええなぁ、家に帰れば愛を感じられるんは。
そんな事が何日も続く。
いつ楽になれるんやろか。
色んな人が涙をこぼしながら帰っていく。
でも、れるの目から涙がこぼれることなんて
一度もなかった。
誰にも、れるの思いは言えなかった。
昔から下手やったんや。
他人に相談することは。
小さい頃から虐待を受けてた。
入学してすぐの頃はまだいじめはなかったのに、
その時でさえ、大人にもまわりの子にも相談できんかった。
いじめが始まってからはもう、
自分の命なんかどうでもよかった。
傷も痣も全部、なくなることなんて一度もなかった。
むしろ、増えてく一方で、今此処にいる。
そんな思いを馳せながらまた声をかける。
すると、同い年くらいだろうか。
黄色いカーディガンを着た男の子は、
昨日までよりも親近感の湧く答えを発する。
こえ「家に帰るたび傷も痣も増えるんだ、」
こえ「もう死にたいよ、笑」
あぁ、コイツはだめだ。
れるが、止めていいものではない。
止める資格がない。
情熱さえ感じる赤い髪と
夕日が反射して眩しい、花の髪飾り。
止めてはいけないと分かっていても言ってしまう。
それでも、ココに居てほしくない。
死んでほしくない。
キミを見ているとなんだか心が苦しくなる。
圧迫感で破裂してしまいそうになる。
心の内で言い訳しながら言葉を発する。
れる「なぁ、やめてや、」
こえ「え?なんで、?」
れる「頼む、死なんでくれ」
れる「生きてほしい、」
その瞬間視界が滲む。
なんや、、?
いつぶりだろうか。
泣いているということを理解するまで
暫くかかった。
何年も泣いてなかった。
ずっと、ずっと、我慢して、我慢して、我慢して、、。
こえ「…じゃあ、やめよっかな!」
れる「っ、!」
こえ「生きてなんて初めて言われたよ、笑」
こえ「しかも泣きながら、笑」
こえ「じゃあね!」
階段の方に走っていく彼は
コッチを向いてはくれなかったけど
背中から何かを感じた。
屋上に登ると、誰も居なかった。
少し遅くなってしまったが、
れる、一人だけ。
やっと邪魔されない。
邪魔してはくれない、
暑苦しい上着を脱いで、
ずっと結びたくなかった髪を解いて、
男子のようには伸びなかった身長とも
やっと、おさらばやな。
れるが何人の自殺を止め、命を守っても、
たった一人、れるを止めてくれる人は、
守ってくれる人は、居なかった。
そんな現実から目を背け、
逃げ出すようにフェンスを越える。
自殺をした人は地獄に行くんやったけ、?
本で読んだかすかな記憶。
自殺は自分を殺すってことやから、
罪を犯した人々と同じような罰をくらうなんて書いてあった。
でも、れるにとっては、この世界が一番地獄よな。
これが本当の生き地獄や。
やから、きっと、
死んでしまえば、
この世界から逃げることができれば、
「ほんの少しは救われる」よな。
さようなら、クラスメイト
さようなら、先生
さようなら、親
さようなら、ここで会った子達
さようなら、街
さようなら、世界
さようなら、Relu
ありがとう、音楽
最期にれるの耳に入ってきた音は
空を切る音をじゃなくて、
遠い電車の音でも、
れるを止める声でも、
歌でもない、
星明かりに反射し北極星のように輝き、涙を流す
見覚えのある4人の少年達の
「ありがとう」と叫ぶ声だった。
ありがとう、みんな。
これは、
人に感謝なんかしたこともない少年が
名前も年もわからない少年たちに、
心から感謝した一人の天才の話。
初めての曲パロ!!
どうでしたか?
感想や、この曲やって欲しい!などのリクエスト待ってます!!
ありがとうございました!!
3145文字達成!!
コメント
4件
好き好き大好き愛してるッッ!!最高の作品ですな、、、
Rinすごい 曲パロの書き方教えてくださいな