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青と桃『』「」逆になってます😭
まろに告白されて1年経った・・・
冬の海を臨む観光地。高校生活最後の修学旅行。
クラスの賑やかな笑い声の中、俺たちはそっと二人の距離を縮めていた。
旅館での夕飯も終わり、班行動も自由時間に切り替わる。
クラスメイトの視線が気になりつつも、俺は自然とないこの隣を歩いていた。
「…この修学旅行が終わったら、卒業まであっという間だね」
『そうやな…高校、楽しかったって言えるの、多分ないこのおかげやわ』
「俺も、まろと話すようになってから、学校生活が変わった気がする」
そんなやり取りのあと、夜は静かに更けていく。
──部屋。二人きり。
布団が隣り合って敷かれ、寝る前の沈黙が心地よい。
『… ねぇ、ないこ』
「ん…なに?」
『今日、ほんまに楽しかった。ないこが一緒にいてくれて』
「うん、俺も。まろはさ、変わったよね。」
『え?..』
「ほんと、まっすぐになった」
『ないこを振り向かせれるよう、頑張ったったからな…』
ないこは照れたように布団に潜り込んで、目を閉じ、 しばらく沈黙が流れてしまった
『…好きだよ、ないこ。最初から、ずっと』
答えは返ってこなかった。ないこの寝息は深く、もう完全に夢の中だった。
『…ま、いきなりは無理か。次はちゃんと起きてるときに言うよ』
天井をぼんやり見つめながら、胸の奥で静かに決意する。
この気持ちは、ちゃんと届かせたい。
次こそは…
旅の夜は静かに流れていく。けれど二人の関係は、確かに少しずつ、温かく進んでいた。
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