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太陽のような君に。

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太陽のような君に。

1 - 太陽のような君に。

♥

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2024年01月28日

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青く青く澄みきった空。

太陽はきらきらと輝いて、眩しくて堪らなくて。

手を伸ばしたら、何かを掴めそうな気がした。

その輝きを直視出来ずに目を閉じたら。


「おっはよー!」


俺の“太陽”は、今日も綺麗だ。






隣を歩く時に、いつも思うことがある。

「それでね…」

いつだって明るい声。

真っ直ぐな言葉は、きらきらと輝いて。

俺の心に、何の躊躇いもなく飛び込んでくる。

「…と」

その手に触れてみたくて。

出来ることなら、繋いでみたいと思うのに。

いつも、勇気が足りない。

もし嫌がられたら、多分もう立ち直れない。

俺は臆病だ。

本当はあと少し、近付いてみたいのに__

「…彰人!」

「…っ!?」

怒ったような、心配しているような。

そんな瞳が、真っ直ぐに俺を見つめている。

「ちょっと、聞いてるの!?

さっきからぼーっとして、大丈夫!?」

「お、おう…」

ほんっとにもう…と呟きながら、

その瞳はふいと逸らされて。

「…やっぱり、やだ…?」

聞いたこともないような淋しげな声で、

俺の心を揺らすんだ。

「朝、一緒に学校行こうとか…

付き合ってもないのに、やっぱり迷惑だったよね…」

普段は俺の意見なんて聞きやしなくて。

自分がやりたいことに、

勝手に巻き込んでいくくせに。

こんな時だけ、弱気になるのか。

お前こそ、ほんっと__

「…ずるいやつ」

「…え…?」

小さく震えた声。

ああ、もう我慢出来ない。

お前のせいだ。

お前がそんな風に、

急に弱いところを見せたりするから__

「…!?」

抱き締めた細い身体。

冷えた手に触れて、指を絡ませる。

「…ばーか」

一体、今どんな顔をしているのか。

気にならない訳ないけど、今はそれよりも。

勘違いしてるお前に、言ってやるよ。

「嫌な訳ねぇだろ」

「…ぁ…」

もう、さっきみたいなことを言わせないように。

俺も、我慢するのをやめるから。


「好きだよ、杏」


「…っああっ…!」

太陽みたいに眩しいその笑顔も。

美しく透き通るその涙も。

全部全部、好きだから。

「わ…わたし、わたしっ…!」

その言葉も、声も、全部、受け止めるよ__


「私だけ、好きなんだって…

わ、私の、片想いなんだって…ずっと…!」


弱々しく握られた手を、ぎゅっと強く握り返す。

もう、離さないように。

不安にさせたり、しないように。

「…うん」

泣かせてごめん。

臆病な俺のせいで、傷付けてごめん。

「だからっ…!

一緒に行くのとか…ほんとは嫌なのかなって…

無理してるのかなって、思った…」

そんなことない。

俺はいつだって、お前と一緒にいれて嬉しいって、

心からそう思ってたよ。

「…彰人のばかぁ…!」

「うん…ごめんな」

泣き止んで欲しい。

傷付けたかった訳じゃないんだ。

勇気が出なくて、なんて言い訳でしかないけど__


「ずっと、好きだったよ」


「初めてお前を見た時…綺麗だと思った。

そんでバンド組んで、仲良くなって、近付いて…

いつの間にか、好きになってた。」

お前の心に、真っ直ぐに届くように。

いつだってお前がそうしてくれるみたいに、

俺も飾らない言葉で、この想いを伝えてみるよ。

「…怖かったんだ。

この想いを伝えたら、もう戻れない気がして。

今の関係を壊すのが、怖かった。

だから…逃げて逃げて、向き合うのをやめてた」

止まらない涙を、拭える権利が欲しい。

そのためには、今のままじゃ足りないから。

もう少しだけ、俺に勇気をくれ__

「…泣かせてごめん。

ずっと言えなかったけど…」


「好きです。

杏、俺と付き合って下さい」


腕の中で、誰よりも愛おしい人が泣いている。

俺の手を握り締めて、それでも真っ直ぐな声で。


「…はい…!」


今日も俺の“太陽”は、綺麗に輝くんだ。

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