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鷹槻れん

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鷹槻れん

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坂野真夢
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「……うん、良く調べてある。お前有能だな」
「あったり前じゃないですかー」
「これならどこにでも行けただろう。あの時、なんでうちの社長に声かけたんだ?」
本気そうに問いかけられて、私はきょとんとしてしまう。
転職なんてそんな簡単じゃないし、私があの時社長に声をかけたのは、精神的に切羽詰まっていたからだからね?
でも、桶川さんは本気で聞いているみたい。からかっているような口調だけど、目はいつもよりも真面目だ。
桶川さんも社長に引き抜かれたって話だし、望まれて高待遇で来たんだろう。
世の中そんな人ばかりじゃないんですよ、と言いたいけれど、実際そうである人にそんなこと言っても通じないしなぁ。
「資料、褒めてくれましたし。……なにより社長、イケメンですから」
とりあえず、転職の条件の一番どうでもいいことを敢えてピックアップして言ってみたら、ズシリと頭に乗せられた彼の腕に体重がかけられた。
痛い痛い! 縮む。
「なにお前、あいつが好みなの?」
「いやいや。そんな滅相もないことは考えていないです。ただ、イケメンは正義ですよ。どうせ働くならイケメンのいる職場のほうが楽しいじゃないですか。毎日に彩をってやつです。あ、桶川さんも格好いいですよ。黙っていればですけど」
それに、いわゆるイケメンは、私みたいな豆狸には手を出さないから、逆に安心なのだ。ブサメンは普通にしてるだけで勘違いしてくるもん。話しかけただけでいちいち恋愛対象にされるのではたまらない。もう森上さんみたいな人に付きまとわれるのはまっぴらだ。
コメント
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第9話、読み終えました。桶川さんとのやり取り、すごくいいですね。「イケメンだから」という軽いノリで答える主人公に「痛い痛い!」と縮こまる感じのやりとり、お互いの距離感が絶妙に伝わってきました。そして最後の「ブサメンは普通にしてるだけで勘違いしてくる」という一文、思わず笑っちゃいました。森上さんのトラウマがまだ尾を引いてるんですね…主人公の過去の事情と今の軽妙な掛け合いが両立してて、キャラの厚みが出てるなと感じました!