コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
授業が終わり、はるが教室を見渡すと、いつものようにかなが机にうつ伏せで寝ている。
「かな、寝てないでちゃんと起きなさい。」
はるは、冷静に声をかける。しかし、かなはまったく反応しない。
「かな!」
「ん~…まだいいじゃん。」
反抗的な返事。はるは軽くため息をつく。
「授業中に寝るなんて、どうかしてるわよ。」
「うるさいな、別にいいだろ。」
かなは、寝たふりを続ける。はるはその様子に怒りを覚え、足音を立てて近づく。
「ちゃんと起きなさいってば!」
「うるさいっつってんだろ!」
「ちょっと、どこ行くの?」
かなは立ち上がり、机を乱暴に押し開けると、そのまま教室を出ていく。教室の扉が大きな音を立てて閉まる。
はるは一瞬、呆然とその後ろ姿を見送る。心の中で、何か不安を感じる。でも、その不安の正体がわからない。