あの会話の事でまだモヤモヤしている。一度でもあんな親子見たいになれればと思うときがあるしズーンとしてしまう。そう思っていると昔のことを思い出した
俺の家庭環境は物凄く悪く俺達は三つ子は毎日怯えながら生きていた。 親父はお袋が男遊びに飽きれて出て行き逆にお袋はやめることなく男遊びをしているだけではなくパチンコもしていた。そしてパチンコに負ければ俺達を暴力でストレス発散するような母親だった。特に一番下の怜と俺に暴力をふる事が多かった。
「じゃぁ私は12日間ほど家いないからこの金でやりくりしといてよ」と言ってドアを閉め、家を出ていく。ストレス発散として殴られていた俺と兄貴はぐったりとしながらなんとか立ち上がろうとしたすると向こうの部屋から怜が走ってきた「兄さん達!治療するから頑張って!」と涙目で伝えた。自分だって傷だらけなのに俺達優先に怪我を押さえていった。「母さんは12日間ほど家空けるらしいからまた俺がご飯作る羽目になっちゃうけど大丈夫?」と兄貴が言うと 「あぁむしろ兄貴が作ってくれるやつが一番美味いからそうしてくれると嬉しい」と返事をした。お袋が出す料理と言えば コンビニ弁当やお茶漬けしか心当たりが無い、「零は明日お弁当いる?」 「いや、明日は早帰りだから大丈夫」「と言う名のサボりでしょ?」と怜が言う。兄貴はせめて俺だけでも家にいる時間を減らしたいと言う理由で学校に行かせている。と言っても俺は体育と保険の授業以外は出ていない。ほぼサボっている。でもそんな俺を許してくれる。
「痛ってぇ!!!!!!!!!!!」殴られた所が消毒で物凄く傷口に染み込んでくる。でも兄貴の方が酷い、俺達をいつも庇っているからだ。俺は自分より俺達を優先する兄貴が少し嫌いだった。
願わくは母親が帰ってきてほしくないことそしてこの三人だけの空間が続いてほしいこと….なんて神様は聞いてはくれないんだろうな