テラーノベル
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注意事項
地雷さんや苦手な方はそっと閉じてください
この作品はご本人様と何一つ関係ありません
コメントをする際には批判ではなくアドバイスをしてください。
それでは楽しんでいってください!
叶さん視点。
「もしかして三枝師匠の事で?」
『へっ?あき、、な、、、。』
キュルンと効果音が付いていそうなほど自信満々でキラキラと光る赤い瞳。そして素っ頓狂な声を出す僕。ここまでしても伝わってない。それが分かった瞬間、カクンと力が抜けて頭を抱えてしゃがみ込む。
「えっ💦叶、大丈夫?具合悪いの?」
慌てて心配して駆け寄ってくる葛葉。目線を合わせてくれる所に可愛くてキュンとするけどそれ以上に困る。なんでこんなに鈍感なんだ。なんとか意識してほしくて葛葉を勢いよく抱きしめる。後は壁だから頭を打たないように庇いながら。
『なんで明那が出てくるのさ。』
「……三枝師匠じゃなかったのか。」
真剣に考え込む葛葉に背中に手を回される。制服が軽く握られた感覚がして思わず目眩がした。無防備すぎるし可愛すぎる。それにこんなにも意識してもらえない事は初めてだった。
『葛葉は僕に壁ドンも股ドンもされたのに恥ずかしくないの?今だってハグされてるし』
「叶って元々、距離近いじゃん。」
『はぁぁ…。』
「叶、怒ってる?」
大きなため息を付いたから葛葉が不安気に聞いてくる。違うんだよ、葛葉は何にも悪くないんだよって言ってあげたいけど流石に鈍感すぎて…。これは葛葉も悪い。
『葛葉、好きだよ。 』
「俺も好きだよ?なんで急に?」
ぽかんとした顔の葛葉。可愛いけど切なさで胸が締め付けられた。
『ちゅっ。』
そんな葛葉を引き寄せてキスをした。これなら伝わるよねって期待を込めて。葛葉でも友達とキスをしないことくらいは分かってる。でも口にするのは気が引けておでこと頬に2回。当たっちゃったって事にしないために。でもこれは、嫌われたかもな。
『ごめん、僕何してるんだろうね。』
怖くて葛葉の顔が見れない。固まって動かない葛葉を無視して階段を下った。
葛葉さん視点。
急いで階段を降りていく叶。
「あれ?えっ?叶、今ちゅーしたよね…///」
ほっぺとおでこを指でそっとなぞる。叶の近づいてくる顔、柔らかな感触が脳裏に焼きついていて…。本当に俺の事、好きなんだ。
「なんで俺、こんなに///」
顔が熱い。熱が出てきたのかと心配になるくらいに。心臓がバクバクと音を立てて周りの音が聞こえない。恥ずかしい。
【あのー、大丈夫ですか?】
「へっ?……あっ!はい、大丈夫です。」
知らない先輩に声をかけられてやっと我に帰る。それでも教室には戻れなくて屋上に駆け込んだ。体を包み込む風は冷たいのに顔の熱が一向に引かない。叶の目が顎を引き寄せられた時の男らしい表情が、ふわりと香った柔軟剤がフラッシュバックする。不思議と嫌じゃなくてむしろ嬉しくて、でも恥ずかしくてこんな気持ちは初めてだ。
「どうしたら良いんだよ…。」
屋上のフェンスに寄りかかるとガシャンと大きな音を立ててびっくりした。初めての事だらけでいっぱいいっぱいだった俺はそのまま眠りについた。
叶さん視点。
葛葉は授業に来なかった。今までもサボったり保健室で遊んでたりする事もあったけど今回は確実に僕が原因。そう思うと授業を聞く気にもいつも通り寝る気にもなれない。もしかしたらあんな事されて泣いているんじゃ。
『、、、先生、トイレ行ってきます!!』
ガタっと椅子を倒してほぼ叫び声に近い大声を出す。普段の違う僕にクラスメートも先生もしどろもどろ2なりつつ了承してくれた。もちろん、行き先はトイレじゃない。葛葉がいる所だ。キスしてごめん、置いていってごめん、 振り回してごめん、色々な謝罪の言葉が出てくる。でも葛葉に会うのが先だ。階段を登って屋上のドアに手を掛けた。
『葛葉!!…って寝てるのか。』
目の前には無防備にすやすやと眠る葛葉。泣いていない事に一安心して隣に腰掛ける。風で綺麗な髪が伸びていてつい手を伸ばす。サラサラとしていて痛みを知らない髪からはハチミツの甘い香りがした。
『好き、大好き、愛してるよ。』
心の底からこぼれ落ちていく言葉を寝ている葛葉に伝えていく。細くて冷えた腕を見て僕のカーディガンで包み込む。ふわっと眉間のシワがなくなって微笑んだ葛葉。その姿はまるで人間界に迷い込んだ天使のようだ。
『キスしちゃってごめんね。』
返事がない事に寂しさを感じながら僕も目を瞑った。
はい!
ここまで読んでくれてありがとうございます
作品の投稿自体は久しぶりですね。
通院が終わって余裕が合ったので投稿します
でもまだ忙しいので作品はこれが最後です!
いいねは300〜350です。15日までお待ちくださいm(_ _)m
以上きい。でした(*‘ω‘ *)
コメント
3件
これはもうドラマ化できますね
神作