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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第44話 - 第44話 【王からの招待状】密室の脚本会議!太陽の城で突きつけられた、別次元の力と不吉な予感
32
1,530文字
2026年05月13日
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44-1◆太陽の招待状◆
翌朝、教室の空気は奇妙な興奮とそれから混乱に満ちていた。
俺が教室に入るとクラスメイトたちは、一瞬だけ俺を見てそれからすぐに視線を逸らす。
彼らの視線には、もはや純粋な畏怖ではない。
「轟木一派と対等に渡り合う謎の男。何かよくわからないが、とにかくすごい」。
その俺に対する評価が、昨日一日で完全に定着していた。
ミラー:「見ろよ奏。お前の称号はすっかり定着したらしいな」
奏:「ああ。だが気分は最悪だ」
そう提案するしかなかった状況で生まれた轟木からの指令。
「バスケ部を弱体化させずに、大槻のみを社会的に抹殺する」
あまりにも重く、それから矛盾した課題だった。
そんな俺の元へ、意外な人物たちが、次々と声をかけてきた。
「おい、音無。大丈夫か? 轟木一派の連中は、マジでヤバいんだぞ」
最初に、心配を口にしたのは柴田だった。
「音無。轟木一派と手を組むのは、合理的じゃないかもな。いつでも相談に来いよ」
次に、そう忠告してきたのは斎藤。
「音無くん。あなた、一体、何者なの? 轟木先輩たちと、ああいう形で話ができるなんてますますあなたのことに興味がわいてきたわ」
最後は結城莉奈。
三者三様の、しかし本心からの「心配と興味」
俺が懐柔した彼らが、しっかり俺を案じてくれている。ありがたいものだ。
それから昼休み。
その日、最大の事件が起きた。
教室の太陽、天宮蓮司が、自ら俺の席へと歩み寄ってきたのだ。
「音無くん、少しいいかな」
その一言で、教室中の全ての会話が止まる。
「天宮くん。俺に何か?」
俺は、外面の仮面を貼り付け、答える。
「ああ。ハムレットの脚本のことで、相談したいんだ。俺たち脚本・演出のコンビだろう?いくつかアイデアが浮かんでね。今日は大槻コーチにも言って、バスケ部の練習も休むことにした。もし迷惑でなければ、放課後、俺の家に来てくれないか?」
ミラー:「はっ。面白い展開になってきたな。太陽の巣に直接、乗り込むか」
奏:「家に招待? こいつが、この俺を?」
あまりにも予測不可能な、王からの「招待状」。
断る理由も権利も俺にはなかった。
「分かった。ありがとう。行くよ」
俺がそう答えると、天宮は嬉しそうに笑った。
その、一点の曇りもない笑顔。
それがこれから始まる、新しいゲームのあまりにも不吉な開始の合図のように、俺には見えた。
44-2◆太陽の城、それから観測者の眩暈◆
その日の放課後俺は天宮と共に教室を出た。
校門を出るとそこに一台の黒塗りの車が停まっていた。
メルセデス・マイバッハ Sクラス。
白い手袋をした運転手が俺たちのために後部座席のドアを開ける。
俺は生まれて初めてそんな高級車に乗った。
分厚いドアが閉まると外の喧騒が嘘のように消える。
本革のシートの匂い。潜水艦のような静寂。
「普段はバスか自転車通学なんだけどね。今日は君を招待するから迎えに来てもらったんだ」
天宮が屈託なく笑う。
ミラー:「おい奏。これが王族の乗り物か」
奏:「静かすぎる。現実感がまるでない」
車は京都の街を滑るように走り、やがて左京区南禅寺界隈の静かな住宅街へと入った。
車はまるで、寺院のような巨大な門の前で止まる。
門が静かに開き俺たちを中へと誘った。
どこまでも続くかのような庭園を抜け俺たちはガラス張りのモダンな邸宅の玄関に到着した。
執事らしき老人が俺たちを丁重に迎える。
大理石の床。美術館のような高い天井。
俺はまるで異世界に迷い込んだかのような眩暈を覚えていた。
長い廊下を抜け一つの部屋へと案内される。
応接室。
その大きな窓の外には完璧に手入れされた日本庭園が広がっていた。
ミラー:「おい。ここが本当に個人の家か?帝国ホテルの間違いじゃないのか?」
4,029
れいとうみかん
俺はそのミラーの問いに、答えることすらできなかった。