ロシアは、もう一度目を伏せた。その長い睫毛が、わずかに震えている。
その仕草が、壊れやすいものに見えて、俺の胸がまた痛くなった。
🇷🇺「……ほんとか」
その小さな声は、まるで子供みたいだった。
強さを装うときのロシアとは、まったく違う顔。
俺はロシアの肩に手を置いて、もう一度目を見て答えた。
🇺🇸「ほんとだ。俺は嘘つかない。お前が信じてくれなくても、何度でも言うから」
その言葉に、ロシアはかすかに息を飲んだように見えた。
視線が揺れ、そして、ためらうように俺の腕を掴む。
🇷🇺「……怖いんだ。今まで、誰にもこんなこと言えなかったから」
🇺🇸「今、俺に言えたじゃん」
俺は笑って、ロシアの頭を軽く撫でる。
ロシアはわずかに驚いた顔をしたが、抵抗はしなかった。
むしろ、その瞬間に肩の力が抜けたように見えた。
しばらく二人で、ただそのまま座っていた。
窓から差し込む朝の光が、やわらかく二人を照らしていた。
ロシアはその光に目を細めて、ぼそりと呟く。
🇷🇺「……変だな。少しだけど、楽になった」
🇺🇸「それでいい。少しずつでいい」
俺は、ロシアの手を包み込むように握った。
細くて冷たい指先が、ゆっくりと俺に返すように動く。
🇺🇸「これからどうするか、一緒に考えよう。俺ひとりじゃ全部は無理かもしれない。でも、俺はお前をひとりにしない」
そのとき、ロシアの目が俺をまっすぐ見た。
その瞳の奥には、まだ暗みがあるけど、ほんの小さな光も見えた。
🇷🇺「……ありがと」
その一言は、かすれていたけど、確かに届いた。
俺は小さく笑って、軽くロシアの頭に手を置いた。
🇺🇸「礼なんていらない。これが俺のやり方だから」
窓の外の空は、もう完全に朝の色になっている。
今日も苦しいことがあるだろう。きっと薬の誘惑も、孤独も、何度も襲ってくる。
でも、そのたびに俺はここに来る。何度でも、同じように抱きしめる。
俺は心の奥で、もう一度誓った。
――ロシアをひとりにしない。
そのために、俺はここにいる。
終わり!
短いし、投稿頻度カスでごめんなさい!!
本編は、これで終了です…タブン
次回は、番外編?です。
ではまた!
コメント
2件
最ッッッッ高です!! やっぱ病みは世界を救う(?) 毎回のことだけど神ですね!! また いいね1000♡にしました!!