テラーノベル
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最近、シェアハウスの水回りは調子が悪い。洗面所の蛇口からはチョロチョロとしか水が出ないし、お風呂の給湯器もエラーが頻発する。ついに大家さんから、近くの温泉施設の無料券が人数分渡された。
「しばらく工事が入るんで、これでゆっくりしてきてください」
葛葉、ローレン、不破湊、イブラヒムと私。5人は、それぞれの荷物をまとめて温泉施設へ向かった。
温泉に到着すると、男女に分かれてそれぞれの露天風呂へ。女湯に入った私は、広いお風呂にゆっくりと浸かった。日々の疲れが溶けていくようで、心地よい湯気に包まれる。
しばらくすると、壁一枚隔てた向こう側の男湯から、話し声が聞こえてきた。
「なあ、みんなってさ、〇〇のこと好き?」
不破くんの声だ。少しはしゃいだような、でも真剣なトーン。
「男でこんな話すんのキモいわー。勘弁して」
イブラヒムさんが即座に切り捨てる。葛葉くんとローレンくんも、その話題にはあまり乗り気ではないようだ。
「……別に普通じゃね?」
「俺もどっちでもいいわ」
彼らのそっけない返事に、不破くんは「えー、素直じゃないなー」と笑いながらも、少し寂しそうな声で言った。
「俺は、好きやで?」
その言葉が、私の耳にスッと入ってきた。不破くんのまっすぐな声が、湯気の中に響く。静かになった男湯で、誰かがポツリとつぶやいた。
「……まぁ、そうかもな」
葛葉くんの声だった。
「なんか、変なとこあるけど……見ちゃうよな」
ローレンくんも言葉を重ねる。そして、最後にイブラヒムさんが、少し照れたような声で言った。
「…まあ、俺も、嫌いじゃねぇけど」
それを聞いた瞬間、私の顔がカーッと熱くなった。湯船から飛び出るように立ち上がり、脱衣所へ向かう。タオルで顔を覆いながらも、心臓のドキドキが止まらない。まさか、そんな話をしているなんて。
しばらくして、すっきりとした顔の4人が、脱衣所に入ってきた。私を見つけると、不破くんが楽しそうに声をかける。
「あれ、もう出たの?早かったね」
彼らの顔を見た瞬間、また顔が熱くなる。さっきの会話がフラッシュバックして、まともに顔を見られない。
「大丈夫?顔真っ赤だけど」
心配そうな声で、葛葉くんが私の額に手を当ててくる。イブラヒムさんとローレンくんも、不思議そうな顔でこちらを見ていた。
「…多分、のぼせただけだから」
そう言って、私は顔を両手で覆い、彼らから顔を隠した。
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いやホントに口調があやふやすぎる。
ごめんなさいね!!!
てか何日ぶりの更新ですかね….
がははははは!!!!!
コメント
3件
350にしときました!! 頑張ってください!!