テラーノベル
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「兄さん、、どこにいるんですか。もうお家に帰りましょうよ、。」
そう呟く1人の少年がいた。
現代では、こどもが犯罪に巻き込まれて行方がわからなくなるのはよくあることだが、どうやらこの子の兄も犯罪に巻き込まれて行方がわからなくてなったケースなのだろう。
そう考えるのは、最近ではそれが急増しているのだ。
他の可能性と言えば、“妖どもの玩具になってしまった”だとか…
もちろん、警察も一応捜査には出るが、そこまで真面目に考えてないらしく真剣に向き合ってくれない。
このものがたりは、ある1人の少年が唯1人の家族を見つけ出すものがたり。
一体、どうなるのやら、、行方の先は誰もしらない。
☀︎☀︎☀︎
「兄さん…、何処に行ったんです…」
そう呟くのは、レイと言った。
現在地:英吉利
どうやら、又兄を探しているようだ。
この光景は日常茶飯事で、探偵屋も呆れながらため息を吐いた。
「…んで、今回もにいちゃん探しかい?」
「えぇ、、てか、貴方本当に街一番の探偵屋なんですか?あまり仕事の成果も無いですよね。」
「なぁんだ、何疑ってやがる!疑うなら帰れ、帰れ!」
「なぁに、ちょっとしたブラックジョークですよ。」
「ここの奴らでもその流石にジョークは忌み嫌うだろうよ…」
「で、本題に入ります。」
この下も何回目か…両手の指には入らないな。
レイの愛猫がにゃごにゃご言っているのを横目にレイは淡々と話していく。
「なぁ、一つ可能性の提案をしてもいいか?」
「えぇ、兄さんが見つかるのならばどんな情報も聞きたいですし。」
「お前のにいちゃんは、“妖のところ”に行ったのかもしれない。」
「…⁉︎嘘です!この街の妖は僕が退治して警察に突き出しているのです!まさか、まだいるのか…」
レイは1人でぶつぶつ言っている。
“妖”とは何か。
人々の暮らしの中で、小さな鬱憤、憎悪、嫌悪などのマイナスな気持ちが積み上がり、軈て形を成した物。
そいつらを祓うやつらがいるのだが、このレイこそそうなのだ。
そんな奴が目の前で慌てふためくのを目撃するのはこの一生を全て闇の世界に置いてきても経験するのは難しいだろう。
「…いや、若しかしたらお前らの権限外の…街外れの路地裏にでもいるかもしれねぇ。」
一応ここ周辺の地域は、英吉利の中でも特段妖が出るのだが、そう言うとこでも権限外というのはある。
だから妖を全て駆逐するのは不可能に近いのだ。
「…真逆、その可能性は一応頭に入れておいていましたが、貴方の口から聞きたくはありませんでしたね。」
「俺も言いたくはないがな。」
「まぁいいです。今日はここらでお暇させていただきます。明日又きますので。」
「きてほしくはねぇぞぉ…ただでさえ多い俺の仕事が更に割増されるんだからよぉ…(泣)」
ほぼ半泣きで探偵屋は見送りをしました。
レイside
はぁ、本当に厄介な物だ。
元々兄さんはかくれんぼがお上手なのに本気で隠れられたら僕はどうにもすることはできない。
一度、路地裏に行ってみましょうかね。
折角ですし、そうレイは考えた。
うわぁ、矢張り臭いですね。
そう呑気なことを考えていると、背後から気配を感じた。
人の気配では無さそうだ。詰まり、人間以外の何かということ。
「ッ誰です、‼︎」
所詮レイも唯の少年。
人間以外の獣などと戦闘になったら勝ち目は無いに等しい。
『あの…決してボクたちは悪い者ではありません!
どうか、ご主人様を助けて欲しいんです!」
そう云いながら目の前に現れたのは、レイの愛猫に少しだけ似た妖…?のような者だった。
「にゃご…にゃぁ?」
(レイ、この我の同族は何なのじゃ?)
「いやぁ、僕にもわかんないね。逆に同族だからわかんないの?」
「にゃがにゃあ!」
(知るわけがなかろう!)
「ごめんって…」
『あの…』
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「あ、ごめんね。それで僕たちには人助けをして欲しいのかい?」
『ん〜…ご主人様は人間が怪しいところですが…まぁとにかくそうです!』
人間か怪しい…?どういうことだ?
「でも、生憎ボクたちはもう帰らないといけないんだ…申し訳ないが今日はその人のある程度情報を要約して説明してくれないかい?」
『わかりました…ぼくたちのご主人様はええっと…埃及《エジプト》?というところから来たんです!」
ふむ、僕と同郷なんて、珍しいやつもいるようだ。
まぁ、僕の故郷は、詳しくいうと古代エジプトだがな。
そんなことはどうでもいいのだ。
『そして、とっても長く生きているんですよ!』
じゃあ、長く生きていける種ということだな。
「…そして?」
『残念ながら、これ以上の情報はご主人様が話してくれなくて…ご主人様は秘密主義だから…』
…あまりにも情報が少なすぎないか…
「何で僕を頼った?」
『何か、ご主人様様と似ていたから…ほら、さっきの考え方をしている時に少し目線をぼくから外して上を見る癖とか!』
…こいつ、よくみているな。
「まぁ、それは気にする点ではないな…あと、君らの情報もくれないかい?」
『あっ!それを忘れていましたねッ!僕たちには名前はないのですが、ご主人様が作ってくださったんですよ!』
それも僕の愛猫と共通しているな。
僕の愛猫は、兄弟がクローンを造る際に失敗したものを押し付けられた、所謂失敗作なのだ。
まぁ、今でこそ可愛いと思ってはいるものの、昔は大層うざったらかしかったがな。一日中喧嘩ばっかしていた日もあった程だ。
「ありがとうな。また家に帰って少し調べてくるから、また明日ここで会おう。」
『そうですね‼︎また明日!っわ!いてて、、石ころにつまづいてしました…てことで!』
「あいつ…足あったんだ」
☀︎☀︎☀︎
もう確証付いてしまったのだが、あいつらは多分、妖の類なんだろう。うちの愛猫も、人工的な妖の失敗品だから。
てことは、探し人はそれなりの技術者なんだ。
ということは知能は高め、前も一度路地裏に行ったことがあったが、その時にはあいつらは生息していなかった。
否、警戒していて出てきていなかっただけかもしれない。
ご主人様と言っていたから、絶対的な上下関係を築いていると見ていい。
それより、前の妖事件は無事に解決しただろうか…
前は溜まらなそうだったから部下に投げたが、部下がやりすぎていないか少し心配になる。
やりすぎていたら僕の責任になってしまうからまたお叱りを受けちゃう…
あ、新人たちの指導は誰を連れようか…
いや、もう他の奴に投げてしまおうか。
おっと、今考えてはいけない思考が過ったな。いけないけない。
すぐ他の人に投げようとするのは悪い癖だ。直さないとなぁ…
そんなことを考えているうちに、どうやら僕は寝落ちしてしまったようだ。
☀︎☀︎☀︎
[ふふ、レイは僕のこと見つけられるかなぁ?
楽しみだなぁ!]
『主人、いくら何でも悪趣味だなぁ…』
[なぁに?僕になんか文句あんの?]
そう圧を掛けながら言うと、『いや、主人の好きにすりゃあいいが…あんま虐めすぎんねぇ方がいいぜ。
あいつは見るからな主人に執着していやがる。もうどのくらいたったか俺でも忘れたのに、あいつはずっと主人のこと探してやがるぜ?』
[いいじゃない。あの子は僕の可愛い可愛い弟だよ?
ちょっと意地悪することの何が悪いのさ]
『主人の意地悪は範疇を超えて…あぁ、もういい。』
[そっかぁ。てか、あの子の名演技面白かったねぇ!]
『あいつはすぐ主人の言ったことを信じやがるから直させた方がいいぜ?』
そう云いながら、英吉利をながめているのは1人の少年と猫の成り損ねだった。
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