テラーノベル
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絃がピンクのドリンクを見つめ、
「美味しそうだね、ひと口飲ませて!?」 と言ってきたのにはビックリした。
多分、絃の性格からは、初対面だろうが自分の中にすんなり入ってきた人間には警戒心がすぐ取り払われ何の他意もないただ人懐っこい言動にすぎなかたのだろう。
だが私は違った。
会ったばかりの人が私の飲むグラスに口をつけるこということはかなりハードルの高いことであるのだ。
なので、「えー、ダメですよぉ〜」とか可愛いいかどうかは分からないがなるべく可愛いく
ふざけた感じで受け流したのだった。
でもこの何気ない(ひと口飲ませて〜)が更に彼の人柄を感じ取れるものになり、私により安心感を齎すことになったのだ。
私は、話すことが好きでほとんどいつも会話が途切れることがない方であったが彼はそれにも増してよくいろいろ話しをしてくれた。
自分の生い立ちや現在の仕事、夢に向かって努力している事など。
私も同じく話しをした。
中学高校と女子校で、ずっと音楽をやっている事。
大学時代から現在もクラブやピアノバーで歌っている事など。
そして、ジャンルは違えどお互い世の中に発信していきたい制作者としての夢への考え方や熱い思いが良く似ていて意気投合したのだった。
本当に数十分前に会ったとは思えないくらい話しをしていて心地が良かった。
そして私は先程歩きながら思っていた世の中ではハードルの低い方であろうお願いをしようとしていたのであった。
コメント
1件
わあ、第3話読み終えました!絃さんの「ひと口飲ませて!」、確かに初対面であれはびっくりするけど、逆にそれで一気に距離が縮まる感じ、すごくわかります。主人公の「えー、ダメですよぉ〜」って受け流し方も可愛くて、二人の波長が少しずつ合っていくのが読んでて心地よかったです。 特に、お互いの生い立ちや夢に向かう熱い思いが「ジャンルは違えど」似ているって気づくところ、すごくグッときました。制作者同士の共鳴って、偶然じゃない必然に思えてしまうんですよね。 最後の「ハードルの低い方であろうお願い」…これ、何をお願いするんだろう。次が気になります!