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〔第十七章:ワクワクドキドキ秋祭り!②〕
(ふぅ…とりあえず、冬川はクリアかな〜!)
そんなふうに落ち着いてると、重大な問題が頭をよぎった。
そう、落ち着いてる場合ではなかったのだ。
(あぁぁぁぁぁ⁉︎やっば!そういえばここに四季いるんだったぁぁぁぁぁぁ!)
前に何とか耐えてたジェンガが今、一気に崩れた気がした。
「し、四季…?」
「…」
「おーい、四季〜…?」
「分かってたよ」
「えっ?」
いきなりのことでビックリした。
「な、何が………?」
背筋が凍る。
「冬川くんが別の人を好きなことくらい」
「あっ…」
(そっか…あの日何か察してたような…)
「だからさ…もう…」
「私も告っちゃおうかなって!」
「⁉︎」
「え、駄目?」
「いやいやいや、駄目じゃないけど、ビックリしたっていうか?」
「あ、そうなの」
「…うん?」
「じゃぁ、行ってくるね」
「ちょっと待って!」
「ん?」
「俺…言わなきゃいけないことがあるんだ…」
・・・
「…で、言わなきゃいけないことって…?」
「俺さ、実は…四季のことっ…」
急に言葉が詰まる。
「す、好きだった!ずっと…」
「……」
「あ〜…別に知ってたよ?無理ってくらい」
「…うん…そうかもね、ありがとう…でもごめん」
「あぁ、答えてくれてありがとな」
俺の初恋は叶わなかったけど、確かにいいものだった。
そして、小学校生活最後の秋祭りは終わった。