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うい、我です。
(以下略)
ーーとーます視点ーー
かえるくんの元へ早く行こうと早歩きで道を進む。
お互いの家が近いとは言っても、
急いで来たから息切れをしている。
ピンポーン
早く出てきて…!!
ドアが開いた瞬間、
『はーい…』
と、こちらを不安そうに見つめてくるかえるくんが居た。
そんな君に俺は思わず抱きつく。
バサッ
「ごめん!!俺のせいで!!」
「…俺のせいで…!かえるくんが…!」
夢中になってかえるくんにそう伝える。
「俺が…あんなこと言っちゃったから…!!」
『違う!!!』
なんで‥
なんで否定するの…!
『とーますは悪くない…!!』
嘘だ。
泣いてたのに。
俺はかえるに抱きついたまま、かえるの顔を見ようとは思わなかった。
『僕が、とーますの気持ちと…』
『自分の気持ちに気づけなかったから…!!』
『だから…謝らないで!!!』
かえるの…気持ち…?
今まで見たこともないほど、かえるは必死になっていた。
『僕…、とーますが好きなの!!!』
「は…?」
抱きついていた腕を急いで離し、かえるの顔を見る。
「ほんとに言ってるの…?」
『嘘じゃない!』
『今なんで僕から離れたの!』
ギュ
かえるから…抱きついて来た…?
「かえる…」
「俺からもう1回、伝えたいことがある。」
抱きついていたかえるの力が強くなる。
俺はかえるの肩に手を置き、俺からかえるを少し離す。
そして目を見てしっかり伝える。
「俺さ、かえるが好き。」
『…知ってる……。』
『僕もとーますが…好き…。』
かわい…。
かえるの耳の先が赤く色づいている。
「じゃあ、これからも一緒に、たくさんの事経験してくれる?」
『当たり前じゃん…。』
「ん、ありがと」
チュ
かえるの前髪をかき分け、
俺は額にキスを落とした。
ーーかえる視点ーー
とーますが家に来るらしい。
今から来られても、さらに傷をつけてしまうような気しかしない。
ピンポーン
このチャイムは多分とーますだろう。
緊張と不安でドアが重たく感じる。
『はーい…』
ドアを開けた瞬間、
涙目になりながらとーますが抱きついてきた。
「ごめん!!俺のせいで!!」
「…俺のせいで…!かえるくんが…!」
何も言えない。
否定はしたいけど僕が発言できる権利なんてないから。
「俺が…あんなこと言っちゃったから…!!」
『違う!!!』
『とーますは悪くない…!!』
とーますを傷つけたくないから、何も言わないと決めていたのに。
『僕が、とーますの気持ちと…』
『自分の気持ちに気づけなかったから…!!』
『だから…謝らないで!!!』
彼の家を飛び出して来たときからずっと言いたかったこの言葉。
もっと早く言っていればこんなことにはならなかったかも。
『僕…、とーますが好きなの!!!』
「は…?」
「ほんとに言ってるの…?」
今まで僕に抱きついていたとーますが離れていく。
『嘘じゃない!』
『今なんで僕から離れたの!』
ギュ
ずっととーますから抱きつかれて居たかった。
だけど、1度離れられてしまったから、
自分から抱きつきにいく。
「かえる…」
「俺からもう1回、伝えたいことがある。」
何…。
真剣になったとーますの声に驚き、彼の胸に顔を伏せる。
だけど、そんなこと関係なしにとーますは僕をゆっくりと離した。
彼からの視線が痛い。
痛い程見つめられている。
「俺さ、かえるが好き。」
『…知ってる……。』
『僕もとーますが…好き…。』
さっき返す事のできなかった言葉をここで伝える。
「じゃあ、これからも一緒に、たくさんの事経験してくれる?」
『当たり前じゃん…。』
「ん、ありがと」
これで、付き合った…
って事で良いのかな…、?
チュ
へ…?
気づけば彼の唇が、僕の額にあたっていた。
別に額じゃなくて口でも良かったんだけどな…。
なんちゃって…。