中也side
俺はポートマフィアの首領。森鴎外の呼び出しを受けて、扉の前に居る。
中「首領。中原です。」
返答がない。失礼します。と、一言云う。そしてドアノブに手を掛ける。其処に居るのは、腰まで伸ばしたクリゐム色の髪をふわふわと揺らしながら部屋を駆け回る美少女、エリスと其の後を追うように走る中年男性、森鴎外の姿があった。
中「ゴホン首領。失礼します。」
エ「チュウヤ!!来てたのね!!」
そう云い、俺に抱きついてくる。俺は其の頭を撫でる。すると、エリス嬢の口角が更に上がる。
森「あ、中也君。佳いかい?君は何も見ていない。佳いね?」
中「はい。首領が、ゴスロリの服を持ってエリス嬢の事を追いかけ回していた処など見ていません。」
森「あれ?うん。もう佳いよ。」
そんな首領の事を見て何かあったのだろうか?と思う。そして其の目つきが変わる。体に力が入る。此の空気には何時で経っても、慣れないだろう。そんな事を思う。
森「単刀直入に云うね。太宰君と中學校に行って欲しい。あ、行く日は2週間後だよ。太宰君には後で私から云っておくから、伝えなくても大丈夫だよ。」
は?
何故學校へ?そんな事を考える。すると、顔に出ていたのだろう。俺に向かって、ニコリと首領が笑い、言葉を続ける。
森「政府からの依頼でね。此の資料に載っている、超生物の暗殺依頼だよ。」
何故政府から?超生物?此処に依頼して来るほど厄介な相手なのだろうか。そう思い乍ら、ホチキス止めされている資料を覗く。其処には…
中「黄色い蛸」ボソッ
呟いたつもりが、聞こえたのか、首領は説明を始める。
森「先月、月がは爆破した事は知っているね。マッハ20の超生物。月を破壊した、犯人だよ。そして、来年になればつぎは地球も破壊すると云ったそうだよ。そして、其の間、椚ヶ丘中學校の教師ならしても佳い。と云ったそうだよ。政府からして30人程の大人数から狙えるチャンスは早々無いからね。佳い機会だとでも思ったのだろうね。見事に申し出が通ったそうだよ。そして、中々殺せない事に上が痺れを切らして、此方まで依頼が来た。って処だね。」
マッハ20…は、どれ程速いのか分からないが、とにかく速い事は伝わった。だが、
中「俺は十六です。」
森「大丈夫だよ。…先ず、バレる事はないよ!」
其の間に苛つきを覚えるが、相手は首領だ。暴力を振るうような事はしない。
森「それから、此の任務は長期の1年間任務だ。學校に支障が出ないよう、君に回る仕事の九割は部下に回すよ。中學校、楽しみながら、任務の遂行を宜しくね。」
中「分かりました。失礼します。」
そう云い、ドアノブに手を掛け、廊下に出る。
(太宰との長期任務…はぁ、自殺止めるのもめんどクセェ。だが、此から一緒にいる時間が増えるのは嬉しい事だな。)
顔がニヤけるのを我慢して、自室のドアを開ける。
(太宰の任務は、後3、4日で終わるよな…。)
中「週末は蟹鍋にするか…。」
俺は突然部屋に響く声に少し驚く。二、三秒経ち自分の事だと分かった。少し顔が熱くなる。
to be continued
コメント
3件
つ、ツン也!
中也可愛い~