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チョコバニラは元々から人馴れしていたのですぐに再来週の譲渡会へ行くことにしました。最初の一週間は環境などに慣れてもらうのです。譲渡会とは飼い主を探している保護猫、保護犬が集まって、保護犬、保護猫を迎えたいと思っている人も集まり、この子にしよう、と家族を決めるところです。つまり、保護猫、保護犬たちにとって、運命の分かれ道なのです。
さて再来週の譲渡会
わいわいがやがやと人が集まります。老若男女、家族連れ、独り身、新婚などの人がたくさん来ました。他の子は声がかからない子もいれば、人気で何十組の組が申し込みしてきたところもあります。チョコバニラはというと…誰にも声をかけてはもらえなかった。一回、かわいい!と言われたのだが、ハチワレ模様が少しズレているからという理由で申し込みはありませんでした。
譲渡会で人気なのは、地域もあるが、ブルーアイの長毛白猫。ブルーアイで白猫というだけで人気で、長毛となると争奪戦にもなる。そしてそれと同じぐらい人気なのはシャム猫。ポインデットがはっきりとしていて、ブルーアイだと人気だ。その次が珍しいグレーの猫。グレー猫が人気なのはロシアンブルーのように見えるからだろうか?逆に人気がないのは病気持ちやサビ猫。サビ猫は優しくて協調性があるが、地味なので声がかからない。病気持ちは感染すると大変だし、治療費もかかるからだろうか。ハチワレや三毛は、『きちんと柄が出ていれば』人気だが、ヒゲだったり、ほんの少し柄がズレただけで声がかからなくなる。チョコバニラは少しだけズレているのだ。
「今日は決まらなかったね。ずっとのおうち」そう言い、撫でて帰る。
次の週もその次の週も一緒だった。
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