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拝啓 過去の貴方へ
先程ぶりですね。そちらはどうですか?きっと、あなたは幸せなのでしょうね。本日は少々、私の過去の話でもしますね。嫌でしたら、この話は聞かなくても良いですよ。さて、今の私になってしまったのは、何時からでしょうか。確か、6歳の頃までは、私は父、妹の3人家族でした。私と妹は英会話教室に通い、その頃はお互い仲が悪かったように感じます。口を開けばすぐに喧嘩、といったところでしょう。お互いにこだわりが強く、中身は同じだと言うのに、飴の包装が違うというだけですぐに喧嘩になることが日常です。そんな私達に父は呆れ、怒り、休戦し、また喧嘩をし、とこの繰り返しです。今でも、とてもくだらないことだったと思っています。そして、私が小学校に上がるのと同時に、父は私の学童の迎えと英会話教室の迎え、どちらもは厳しくなったため、妹は保育園に通うことになりました。私は、学童で毎日楽しく過ごしていたように思います。そんな中、ある日突然、父がわたし達にとある女の人を紹介してきました。その人の名前は「◾◾さん」と言いました。これが、私の最悪で、最低な母との出会いでした。その時の記憶は曖昧で、正直どこで初めて会ったのかすら覚えていません。ですが、初めは優しい、綺麗な女の人だと思いました。そこから、◾◾さんは私達の家に1匹の犬と共に、泊まりにきました。初めは緊張し、犬とも触れ合うことができませんでした。ですが、会う回数を増やすたび、お互いの距離が少しずつ近くなっていったことを、私は未だに覚えています。しばらく経ち、今度は私達が◾◾さんの家に泊まりに行くことを知りました。最初は不安よりも、楽しそうという感情が勝ち私達はあの方の家に向かいました。そこは田舎の、畑が広がる古い民家でした。私は今までそのような場所を見たことがなかったので、とてもびっくりしたことを覚えています。そこでは、当時5匹の犬と、お祖母さんがいました。そこから数週間、いえ、1、2ヶ月後でしょうか。父とあの人が結婚することを私たちに知らせました。当時、母の居なかった私にとって、このことはとても嬉しかったことだと覚えています。ですが、今の私はそこからできてしまったのかもしれません。今の私は。少々長くなってしまいましたね。では。また何処かで。貴方の幸せを願っております。
日向夏。
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コメント
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拝啓、過去の貴方へ——この手紙の形がもう切なくて。6歳の頃の記憶、妹さんとの些細な喧嘩、あの綺麗な女の人と犬との距離が縮まる時間。今の自分は「そこからできてしまった」という一文に、胸がぎゅっとなりました。優しい語り口の奥に、触れがたいものが静かに沈んでいる感じがして、続きが気になります。素敵な物語をありがとうございます。