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るしゅ
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小鳥たちがさえずり始めた。
ゲンゾウは家のポーチで、不自然な体勢に丸まって横たわっていた。朝の陽光が顔にまともに当たり、しかしそれさえもくすんで、苛立たしく感じられた。全身が痛んだ。口の中はサンドペーパーのように乾き、顎にはよだれが乾いてこびりついていた。右肘は血まみれで、できたばかりのかさぶたがひび割れ、少し血がにじんでいた。服は泥と埃と、昨夜の酒臭に染まっていた。
彼はゆっくりと目を開けた。世界が揺れ、傾いていた。ゲンゾウは何秒かただポーチの天井を見つめ、自分がどこにいるのか理解しようとした。頭はハンマーでこめかみを叩かれているかのように割れんばかりだった。
「くそ……」
彼は掠れた声で息を吐いた。
ゆっくりと、苦痛の呻きを漏らしながら肘で体を起こした。頭が激しく回り、思わず目を閉じて数秒ただ呼吸をした。世界がようやく止まった時、ゲンゾウは周りを見回した。彼は自分のポーチにいた。すぐそばに空のウォッカの瓶が転がり、もう一本、半分ほど残った瓶が壁際に立っていた。
昨夜の記憶が断片的に蘇ってきた——大声、笑い声、誰かの肩を叩く手、果てしなく注がれるグラス……
飲み過ぎた。
ゲンゾウはよろよろと立ち上がり、よろめいた。一歩踏み出した拍子に、ドアの横の古い木製のテーブルに置いてあった花瓶に肘をぶつけた。花瓶が落ち、大きな音を立てて砕け散った。破片がポーチ中に飛び散った。
「ちくしょう……」
彼は疲れた声で悪態をついたが、欠片を拾おうともしなかった。
ドアを押し開けて家の中に入った。内部は静かで薄暗かった。廊下の床に、すでに荷物を詰めた大きなスーツケースが置かれていた。ゲンゾウは足を止め、じっとそれを見つめた。今日、彼は旅立つ。チケットはすでに買ってある。新たな街、新たな戦い、新たな人生——せめてその始まりを試すための。
彼は部屋に入り、重い体をベッドに落として、靴を履いたまま横になった。三十分ほど経った。ゲンゾウはようやく自分を奮い立たせ、立ち上がって清潔な服に着替え、冷たい水で顔を洗った。頭はまだ鳴っていたが、少なくとも体が他人のもののように感じられなくなった。
窓際に座り、外の通りを眺めながら考え込んだ。
「あっちに行けば、本当に稼げるかもしれない。無差別格闘……生き残れれば報酬は莫大だ。一回良い試合をすれば、一ヶ月は金のことなど考えずに済む。とにかく最初の穴で死ななければいい」。
ゲンゾウは再びベッドに横になり、両手を頭の下に敷いて目を閉じた。夜まで休む必要があった。出発まではあと数時間あり、彼はその時間を静けさの中で過ごしたかった。昨日のことへの思い出も、砕けた肘の痛みも、心に残る重い澱もなしに。
窓の外で風が静かに葉を揺らしていた。遠くでカラスが鳴いていた。ゲンゾウは動かずに横たわり、こめかみでゆっくりと鼓動する心音を聞いていた。
頭の中をずっと同じ考えが回っていた。
「あっちでは違うかもしれない……あそこならようやく、自分をこんな……馬鹿みたいだと感じなくなるかもしれない」。
しかし彼自身、その言葉を信じていなかった。
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