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私にもたれて寝始めたルフィくんに、嘘でしょ?と思わず声を上げた。
「・・・あー、ルフィな、アンタが目ェ覚ますまで寝ねェ!つって傍から離れなかったんだ。アンタが目ェ覚ます直前に寝落ちして寝室に運んだんだが、すぐ起きたから実質ほとんど寝てないままなんだよ」
「・・・そうだったんだ」
「ったく、スーパーな野郎だぜ」
体勢を変えて、膝枕の形になる。
柔らかい髪に指を通せば、お腹に顔を埋められた。
・・・発狂しそうなサンジさんは、見えてないことにする。
「重くない?」
「大丈夫です。
しばらくこのままにしときますね」
「そう。病み上がりなのに悪いわね」
「気にしないでください。
どうせ今起こしても起きないと思いますし」
「それもそうね。
流石、ルフィのことよく分かってるじゃない」
「・・・ダテに惚れてるわけじゃないんで」
キィィイイ!!、と奇声を上げてサンジさんが医務室を出ていった。・・・ゴメンナサイ。
「じゃ、邪魔者は出てくわ。
あとは二人でごゆっくり♪」
イタズラな表情でウインクして、ナミさんは医務室を出ていった。
・・・ちょっと鼻血出そうになった。
「・・・そーかー、今度は私がこっちに、かぁ・・・」
未だお腹に顔を埋めたままのルフィくんを撫でながら、しみじみと思っていると、医務室のドアがノックされた。
「どうぞー」
「失礼。丸二日眠りっぱなしでは、さぞ空腹でしょう。
病み上がりなので、消化にいいスープをどうぞ」
「わ、美味しそう・・・」
とても優雅な動作で、サンジさんがカップを渡してくれる。
その姿はさながら王子様。
カップに口をつけて一口飲んでみると、とっても優しい味がした。
「すっごく美味しいです!」
「そうかい。それはよかった。
・・・にしてもルフィの野郎、こんな美人に膝枕なんてクソ羨ましいぜ・・・」
「いやだなぁ、サンジさんもかっこいいですよ」
「ん○○ちゅわぁ~ん♡」
なにやらクルクルメロリンし始めたサンジさんを、ドアから伸びてきた腕が引きずり出して行った。
・・・あの腕はフランキーさんだな。
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コメント
1件
サンジ…。(笑 今週も面白かったです