柔らかい風に吹かれ
ローズグレイの髪が揺れる
太陽に照らされ
細められた美しく輝くシアンの瞳が
こちらを見つめる
ただ、綺麗という言葉が浮かんだ
目の前の人物が誰なのか
名前すら出てこない
けれど
どこかすごく、懐かしい
fw side
「、んぁ?、、ゆめ、?」
目が覚め時計に目をやると
昨晩設定したアラームの時間より
少し早い数字を針が刺している
「、、、誰や、あの人、」
夢だからぼんやりとしているが、
明らかに人でない雰囲気を纏っていた気がする
「、ん〜〜、、はよ起きてもーたし
ゆっくり支度始めるかぁ」
今日は高校の入学式
きっと緊張などで目が覚めてしまったのだろう
顔を洗い歯を磨き朝食を取る
家族と何気ない会話を交わし、
自分の部屋に戻って
時間に余裕があるもののすぐ制服に袖を通す
この制服は
親友である三枝、黛と同じ進路に進む為
これ以上なく努力した賜物であるのだ
ピコンッ
「ん?」
スマホの画面に目をやると、
三枝からのメッセージが届いていた
『今からまゆゆとふわっちの家向かう!』
「はっや、、予定より十五分は早いぞ」
「ま、俺と同じで二人も楽しみなんか」
三「ふわっちおはよ!」
黛「おはよう」
不「んはよ〜」
「二人とも来んの早ない?」
三「いや楽しみすぎて早く起きちゃってさ〜」
不「いや分かるわ〜、俺もはよ起きてもーた」
黛「そういうの小学生までじゃないの」
三「いやしゃーないって
みんなでまた三年間学校通えるんだし」
黛「いつもと変わんないじゃん」
不「甘いな、まゆゆ」
黛「何が、、??」
いつもと同じ空気
やっぱ勉強して良かった
三「、、、あのさぁ、ふわっち、、」
不「んぁ?」
三「退屈だからって高校の入学式で
爆睡はエグくない、、??」
不「あえ〜?」
黛「流石に驚いたよ」
三「初日にそれはすごいな、」
不「いやもうもちろん」
三「何がっ?!」
入学式が終わり教室へ続く
長い廊下を歩く
進学しても絆によるものか
三人とも同じクラスだ
ふと、すこし遠くにある中庭に目をやった
先輩であろう三人が歩いている
その姿に思わず足が止まった
右端に並んで歩く
ふわふわとしたローズグレイの髪の人
楽しそうに細められるシアンの、瞳
不「、ぁっ、」
三「?ふわっ、、ちッッ?!」
気づいた頃には体が勝手に動いていた
全速力でその人の元へ近づく
不「ッッ、あの、ッ!!」
甲「、、、へ、?、僕ですか、っ?」
不「名前、ッ!」
甲「え?」
不「名前、なんて言うんッッ?!」
甲「、、、え??」
コメント
4件
うぇ?!!やばすぎる!!めっちゃ面白い!!
うぉぉぉぉぉぉこれこそまさに運命の出逢い!!!😭お互いが気づくまであとどれくらいなのか...気になる!!✨