数日後僕宛てに手紙が届いた。
『18歳の君へ』
名前は見覚えがなく住所もない
誕生日でもないし一体何なのだろうと確認すると手紙が2枚着いていた。
『中島敦君へ、この手紙を送るのが遅れて済まない。先日見つけた物で急いで送らせて頂いた。詳しくはもう1つの手紙を見てくれ』
・両親改造
・文豪苦手
『18歳の君へ
敦はもう18歳何だね、大人になったな。私も見たかったな。
どんな大人に成ったのかな。
プレゼントと一緒にして置いたから見てね
誕生日おめでとう敦、ずっと見守ってるから元気でね。』
手紙にポタリポタリと水滴を作っていく、慌てて手紙を遠ざける。
「おかあさん」
ふと、1つの箱に目に入った。白い箱に黒いリボンが巻かれている。
シュルリ、とリボンをゆっくり解き中を覗く
「本…」
1冊の白い本、細い文字で『大事な写真』と書かれている
『大事なあの人の子供を授かった、あの人も喜んでくれた。もう早速名前を決めてる、まだ早いわよと言っても聴こえてないみたい。』
お父さんが男の子の名前ランキングと本を真剣に読んでいる写真
『早く可愛い我が子に会いたい、お父さんもお母さんも沢山喜んでくれた。ベビー用具見に行く!って張り切ってた、だからまだ速いわ!』
『お父さんとお母さん』って人に抱きしめられたお母さんらしき人白い髪で綺麗な女性だ。
『お医者様から、もしこのままこの子を産めば私の命が危ないと言われた。でも私は諦める気は無いわ、あの人と出来た唯一の子供ですもの。』
写真はなかった
『お父さんお母さん、あの人にもそのことを伝えた、私の命の方が大事だと言った、私はこの子の命の方が大事。もしこの子を産んで死んだとしても私は後悔しない。一目でもこの目で見たい、あの人はそれを聞いて納得してくれた、その代わりこの子が見れるように思い出を作ろう…と。』
お母さんの少し大きくなったお腹をお父さんが撫でている写真。
「でも…納得していなかったって…」
確かにあの時お父さんは止めたはずなのに産んだと、納得していたならなぜそんなに言葉が…
『この子は私に似るのかしら、貴方に似るのかしら?そう聴くとあの人は きっと君に似て素敵な人だよ と言ってきた、褒め上手な人ね。』
お母さんが照れている写真
『性別が分かったの!男の子だって!
お父さんに似てかっこよくなってね。 敦』
お父さんがお母さんを抱き上げている
そこからはページが空白のまま続いた
『敦が産まれました、あの人は亡くなりました、あの人が残した敦は絶対育てます。お母さんに似て白い髪に黒のメッシュ、私に似た紫の瞳とても愛らしい』
たどたどしく描かれた文字、きっとお父さんだろう。
産まれてすぐの僕と母と父が写った最初で最後の写真。
最後のページには父と母の思い出の写真が沢山あり地面に落ち広がる。
「おかあさん、おとうさん」
愛してくれてありがとう、産んでくれてありがとう、普通の子じゃなくてごめんなさい
写真を拾っていると玄関からドアが開く音がした。
「鏡花ちゃん?」
上を向こうと顔を上げると誰かが抱き着いてきた。いきなりのことに困惑した。鏡花ちゃんにしては身体が大きい、それに何故か知っている匂いがした。
「おと…」
「ごめんな」
「あの人との約束だったのに、守ると誓ったのに」
「敦」
「乱歩さん!」
「今から説明するよ」
「は、はい」
乱歩さんから説明を貰った、何故父がここにいるのか、彼は、父は異能力者によって操られていた、洗脳されていたのだという。
「せん、のう」
「ああ、『貴方の妻を殺したのは息子、恨むべきは息子、横浜にいる中島敦を恨め』」
「済まなかった…切腹で許してくれッッ」
「え!?」
頭を下げ台所に走り包丁を手に取った、所をどうにか止めた。
「大事な息子にッ」
「ふ、ふふ」
不意に笑みがこぼれた
「お父さん」
「な、なんだ?」
「僕の事好きですか?」
僕の言葉に目を見開いた、これで嫌いと言われたら辛いが、どうしても知りたかった。
「自分の息子を嫌う父親が何処にいる!」
「そう、ですか…!」
落ちが思いつかなかった、やっぱハッピーエンドに限りますね。
会話のテンポ悪いけど許してください
続き欲しいって言われて嬉しくなって書いちゃいました