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「 夢 」第1話
『レイラーさん‥』
「ん‥?」
目を覚まし、ぱちぱちとまばたきをする。
『!、レイラーさんッ!』
「わッ…みぞれさん?」
泣いている、自殺したはずの彼女に抱きしめられる。
『っ、ふー…落ち着きました。』
「‥えっと、ここは?」
『病院、です。』
病院、ね。
‥そういえば、めめさんたちを救いきれなかったあの病院に似てる。
‥いや、なんとかできなかった私のせいではあるか。
「あの‥なにも思い出せなくて、わかってもめめさん達しか‥」
『‥めめ‥?』
「‥え?」
‥めめさんというワードに引っ掛かってるようだが、なぜだろう。
でも、知らないとかだったら、絶対なにかおかしい。
「えっ、めめ村の‥」
『‥?』
「え‥?」
‥もしかして知らないとかあったりする?
「ッあー‥夢の中の話です!ちょっとごちゃごちゃになってて‥!」
『なんだ、そういうことですか。』
「はい。‥ところで、本当になにも覚えてないんですけど、どうすれば‥」
『‥あー‥ルール?とかそういうの教えてもらっても‥いいですか‥?』
「‥はい、もちろん。」
夢だと言って誤魔化した。
‥なにも覚えていない彼女は笑顔で答えてくれた。
[・私達はまだ初級天使
・私達は天界学校で死者・人間管理の仕事を目指して勉強してる。(つまり学生。)
・堕天使は反逆した天使のことを指す
・[めめむら]のことは知らない
・悪魔と関わると最悪天界永久追放]
‥これだけ教えられた。
あと、人間の十年は天使の一年だから少し時間の流れ方が違うとか、日常(?)のことを教えられた。
‥どうして悪魔と関わると罰が当たるのだろう。
その辺は教えてくれなかったが、とりあえず駄目らしい。
『‥さて、そろそろ退院の時間なんじゃないですか?』
みぞれさんがそう言うと、スタッフ?のような方が来た。
[零(私の名前らしい)様‥もう退院ができますが、どうしましょう?]
「‥もちろん、外に出ますよ!」
[‥承知いたしました。]
『学校の寮に戻れますね!』
まぁ、めめさんたちにはもう会えないということになってると思うので、学生生活楽しんでやりますよ。
廊下を歩いていると、見慣れた髪色が視界に入る。
顔を見なくても分かった。
「‥え、レイマリさん!?」
『はえっ?‥あれ!?!?レイラーさん!?!?』
「やっぱりレイマリさんだ!」
『レイラーさん!!!と、みぞれさんも!!!』
感動の再開を果たして盛り上がっている中、私はレイマリさんに聞いた。
「‥えっと、自殺の件‥覚えてますか?」
『‥もちろん』
「私も後を追ってですね、気付いたら病院に居たんです!目が覚めたらみぞれさんが__」
『ちょっ、レイラーさん!それ話さないで‥』
『‥あ、はじめまして、みぞれです!』
『‥‥はじめまして!えす‥いや、東雲椎名!よろしく!』
自己紹介を済ませたレイマリさんが私にこそこそとした声で
『‥あの、自分、めめさんの場所知ってます』
「ほんとですか!?」
『‥でも、魔界なんです。悪魔なので、関わったらどうなるか‥』
「‥じゃあ、会えないか‥」
『‥えっと、思い出してなかったからレイラーさんだと気づかなかったんですけど、寮同じですよね!部屋で話しましょ!』
‥なんと都合のいい展開だ。やったぜ。
『‥???』
話が分からず置いてけぼりのみぞれさんを放って、私達は部屋で話し始めた。
めめさんに会うにはどうするか、を。