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〜前話のあらすじ〜

天界に来たアムネシアとカーパス。すると天使がカーパスの首にトライデントを突きつけていた。驚くアムネシアとカーパス。アムネシアは喋ろうにもその天使の圧に圧倒され声が出なかった。そんなアムネシアの代わりにカーパスが説明をするが天使は聞く耳を持たない。そしてカーパスがアムネシアの名前を呼ぶと…天使は名前に反応し、アムネシアに駆け寄り跪いた。その様子に理解が追いつかなかったアムネシアとカーパスであった。


これは…どういうことなんだろうか…?なんでこの天使は僕に敬語を使っているのか、なぜ僕の前で跪いているのか…。 なにも理解ができなかった。

「お前…こいつ知り合い…?」

はっと我に返った。カーパスは思考停止していた僕に、天使を指差しながら聞いていた。

「ぜんっぜん知らない…」

「えぇ…」

カーパスも戸惑っていた。

「その…とりあえず、貴方は誰なんですか?」

どうしたらいいかわからないから、とりあえず名前を聞くことにした。

「四天王を務めさせていただいてる、ハチスと申します。先程はとんだ無礼を…。どうかお許しください」

そう顔を上げながらハチスという天使は言った。

「四天王!?」

カーパスはそれを聞き驚いていた。有名なのだろうか?

「俺本気で死にかけてんじゃん…」

「…お前アムネシア様に何をした」

「なにもやってないですっ!!」

ハチスは振り向きざまにカーパスを睨みながら言った。そして急に敬語に変わったカーパスだった。

「えっと、僕ほんとに何もされてないんですけど…。なんならカーパスのおかげで天界に帰って来れたんですけど…」

「敬語は外してもらって構いません。そして、それは本当ですか?」

「うん。本当だよ」

「切り替え早っ!!」

敬語を外していいと言われたから外したらカーパスが驚いていた。え、そんなにおかしい?

「…神様を殺したことは許してないが、アムネシア様を連れて帰ってきたことは感謝しよう」

「だからなにもやってないって!」

「お前のタメ口は許してない」

「厳しいな!」

ハチスの対応の差がすごい。

「え、お前そんな偉いやつだったの?」

カーパスが僕に聞いていた。

「違うよ?だって僕普通に過ごしてただけだし…」

「アムネシア様は!……いえ、この話はやめましょう。悪魔のいるところでは尚更」

ハチスは何か言いかけたが、結局話さなかった。何を言おうとしたのだろうか。

「なぜ悪魔をここに連れてきたのですか?」

そうだ、それが今の本題だった。

「えっと、さっき僕が魔界にいてカーパスと話してて…お互いがお互いを襲ったことになってて流石におかしいなって思って2人で確かめようと…」

「悪魔と同じことを仰るのですか。どうせ嘘ですよ、悪魔の言うことを信じるなど…」

「だから違いますー。こっちだって天使に殺されてるんだって」

(…天使と悪魔って普通に相性が悪いだけ…?)

そんなことを見てて思った。ハチスとカーパスはずっと言い合ってるけど…ハチスが聞く耳を全く持っていないだけに見える。余程恨みが強いのだろうか?やはりどちらも嘘なんてついていないと思う。

「2人の会話見てても思うけど、やっぱりどちらも嘘なんてついてないと思うなぁ…」

「嘘なんて言ってないからな」

カーパスはそう返事した。

「ならば誰が我々を襲うと?」

「だから何か別の存在がいるってこいつは言ってるんだよ」

「タメ語をやめろ」

「しつこいな!」

2人はずっと言い争っていた。

「一旦そこは置いといて…カーパスの言う通り、また別の存在の黒幕がいると思うんだ。それが何かはわからないけど…」

「ほら、貴方の慕ってるアムネシア様はそう言ってますよー」

カーパスはハチスが気に入らなかったのだろうか。つくづく煽っている。

「……一つの可能性として頭に入れておきましょう」

「ありがとう!」

「いえ、何事も決めつけはよくないので」

「お前さっきまで悪魔が絶対悪いって決めつけてたよな…?」

「…なんのことだ?」

「まじか」

個性的だなぁ…そんなことを思いながら2人を見ていた。

「…では、少し時間よろしいでしょうか。案内したいところがあります」

「全然平気!…カーパスも連れて行っていい?」

「……アムネシア様がよろしければ」

「ありがとう!」

「…アムネシア様に危害を加えた瞬間、角を切断する。そのつもりでいろ」

「怖すぎ…わかりましたよ」

「それじゃあ行こう!」

そうして僕らはハチスの案内についていった。



着いた先はとある白い大きな建物だった。

「ここって…」

「神様が作った宮殿です」

「なんでここに来たの?」

「神様からの指示なので」

なんで神様が?今日は混乱することばかりだった。

「お前ほんとに何者…?」

カーパスが引き気味で僕に聞いた。

「僕が聞きたいよ」

「…では、中へ行きましょうか」

そういい中へ向かうハチスについていった。

「…毎度毎度困る…」

ハチスは中へ入る時、小声で呟いた。

「え?」

そう僕が口にした瞬間、ズドッと矢が僕らの目の前の床に刺さった。

「うわっ!!矢!?」

カーパスが驚いて声を出していたが、その反面、ハチスは呆れた表情をしていた。

「はぁ。…毎度矢を放つのをやめろ!!いるならさっさと出てこい」

ハチスの声が無音の空間に響き渡った。

「別にそんな怒らなくたっていいじゃないですかー…」

女性の声だ。矢が飛んできた方向を見ると、壁のニッチのところに座りながらこっちを見ている天使がいた。

「_ハチスさん?♪」

一体何者だろうか…。

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