コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
やがて約束の日曜日がやって来て、アミとエミの「美都ちゃん可愛くしちゃおう化計画」は、いよいよ本番を迎えた──。
一体何をされるんだろうと、ちょっとおっかなびっくりな風で二人の住む部屋を訪れた美都を、
「まずは第一ミッション、メイクを変えてみよっか」
アミがそう宣言をして、ドレッサーの前に座らせた。
「一度すっぴんにしちゃうけど、いいかな?」
エミから訊かれて、美都が未だ落ち着かない様子で、「う、うん」と、首を小さく縦に振る。
エミが手にした化粧水を含ませたコットンで、美都のメイクを丁寧に拭き取ると、アミがファンデーションでベースを整えた。
「ちょっと目つぶっててくれる?」
言われるままに、美都が目を閉じると、アミが、閉じられた瞼にチップでオレンジのアイシャドウを薄く広げ、目尻にふわりとパールグリーンのアイシャドウを乗せ、マスカラで睫毛をクルンと愛らしく仕上げた。
「うん、いい感じ。ちょっと目を開けてみて」
美都が目を見開いて、鏡の中の自分に、一瞬ビクッと驚いたような顔になる。
「こんなメイク、したことなくて……」
「したことないから、サプライズなんでしょ」
エミがにっこりと笑って言い、「じゃあ口紅を塗るから、唇ンッってしててね」と、パレットでルージュの色をリップブラシで混ぜ合わせた。